秋の陽だまりに優しく揺れる、コスモス。
日本の秋を代表する一年草で、とても風情があります。
今回の記事では、コスモスの育て方、種まきの仕方やお手入れの仕方などについてご紹介します。
コスモスはどんな花でしょう?
楚々とした風情を感じられる、日本の秋を代表するお花です。本来は夜が長くなると花芽を作る短日植物で、夏に種をまいて秋に花をさかせるのが一般的でした。現在は、品種改良が進み、日長の影響をほとんど受けずに開花する「早咲き品種」が主流となり、変わり咲きなど、品種のバリエーションも豊富です。一方、遅咲き品種はコスモス本来の短日開花習性をそのまま受け継いでいるので夜が短い春に種をまくと夜が長くなる秋まで花芽が出来ず、生長し続けて草丈が高くなりすぎます、種袋にはまきどき6~8月と記されていますが、家庭の庭や鉢栽培では、8月~が良いでしょう。秋には程よい草丈で花が楽しめます。早咲き種も短日開花習性が少し残っていますので、夏にまくと春まきより草丈が低くなります。ただ低い草丈で咲くという事は脇芽の数が少なく株の力もないので開花期間は短くなります。その場合は開花がやや遅れますが、密植栽培をしてボリューム感を持たせたり、密植しない場合は、摘心をして枝数を増やしたりすると良いでしょう。まき時を変えることによって好みの高さで咲かせることが出来るのも
早咲き品種は種まきから45~90日と一定期間で開花する性質をもっています。したがって春に種をまけば、夏でもお花を楽しめます。一方遅咲き品種は短日にならないと花芽をつくらない性質のため、いつ種をまいても開花は秋からになります。早咲きでも遅咲きでも8月以降に種をまいた場合は、秋に花を咲かせることが出来ます。

原産地はメキシコで、日本には幕末頃に渡来して来ました。
花色は、白、ピンク、赤紫などの昔からの定番の色に加えて黄色、赤、オレンジ、複色やアンティークな色合いのお花もあります。また、咲き方も一重咲きや八重咲きの品種、花びらが筒状になる品種などもあります。
日当たりと風通しの良い場所であれば、あまり土質を選ばずに育ちます。

初心者でも、種まきから育てやすいお花なのだっぴー

秋バラとコラボレーションさせても、とても素敵な景観になりますよ!
コスモス(秋桜) | |
科名 キク科 | |
特性 春まき一年草 | |
花期 6~11月 | |
草丈 40~150cm | |
耐寒性 弱 耐暑性 普通 |
コスモスの育て方は?
適した場所
日当たりと水はけの良い場所が適しています。

コスモスは過湿を嫌がるお花だっぴー

日陰ではヒョロヒョロの姿になり、花数も少なくなってしまいます。
増やし方
種まきか挿し木で増やすことが出来ます。
種まき
適期は、4月~9月中旬です。
トレイやポットに蒔くか、直まき(花壇や植木鉢に直接種まきする)でも大丈夫です。

コスモスには、日の長さに影響されずに開花する早生品種(夏まき:開花期6~11月)と9月以降に開花する晩生品種(秋まき:開花期9~11月)があります。

長い期間、種まきが出来るのだっぴー。種を蒔く時期をずらすと、長く花を楽しむ事が出来るのだっぴー!
トレイで育苗する場合
①トレイに種まき用の土を入れて、水で湿らせておきます。
②その上に、種を重ならないようにばら蒔きにします。
⓷種の上に1cm位土をかぶせて、優しく水やりします。
④明るい日陰で、土を乾かさないように管理します。
ポットに蒔く場合
①ポットに市販の草花用培養土を入れて、土に指で深さ1センチ位の穴を2~3カ所開ける。
②穴にコスモスの種を2~3粒ずつ入れて、0.5~1cm土をかぶせます。
⓷優しく水やりします。
④明るい日陰で、土を乾かさないように管理します。
*発芽後、双葉が育ってきたら、込み合ったところを間引きしながら育てます。
発芽したら、日なたに移し、土の表面が乾いたら、水やりします。
直まきの場合
①植える場所の土に、堆肥や腐葉土を入れてよく耕しておきます。
②耕した土を平らにして、重ならないように種をバラまきにして、1cmくらい土をかぶせます。
⓷優しく水やりをします。発芽まで土が乾かないように管理します。
*発芽後、双葉が育ってきたら、込み合ったところを間引きしながら育てます。
夏まき20~30cm間隔、秋まき10~15cm間隔になるように間引きましょう。

株間が狭すぎると、生育するにつれて株と株の間に葉が密集して、風通しが悪くなり、蒸れたり腐ったり下葉が枯れて見苦しくなったりします。
*本葉が6~8枚になった頃に摘心する(茎の先を摘む)と、枝数が増えてがっしりと育ちます。
直根性なので庭や鉢に種を直接まく直まきがおすすめです。 矮性種以外では深めの鉢が向きます。
種まきのポイント
・早生品種は、4月頃に種まきをすると、夏前に花を楽しむ事が出来ます。
・晩生品種は、早い時期に種まきすると、開花するまでに背丈が高くなり過ぎてしまいます。7月~8月頃に蒔くと良いです。
・早生品種も、蒔く時期が遅いほど低い草丈で楽しむ事が出来ます。
挿し木
6月頃が適期です。
①清潔な挿し木用の土か赤玉土をポットに入れて、水で湿らせておきます。
②茎の先の部分を、3節(節:葉が付いている部分)くらいハサミで切り取り、下の節の葉を取り除きます。大きな葉があれば、半分くらいにハサミでカットして挿し穂を作ります。
⓷葉を取り除いた下の節の部分が、土の中に隠れるように挿し穂を土に挿します。
④優しく水やりします。
明るい日陰で、土を乾かさないように管理します。
植え付け
市販の苗を購入した場合は、出来るだけ早く植え付けましょう。
土質はあまり選びませんが、水はけの良い土に植えましょう。
深植えにならないように注意しましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜ込んでよく耕しておきます。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから出した苗を入れて高さを調整します。深植えにならないように気をつけましょう。
根鉢(根と土が固まった部分)を崩さないようにしましょう。
⓷苗の周りにも土を入れ、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、ネットに入れた鉢底石を敷きます。
②その上に、鉢の高さの3分の1位になるまで、土を入れます。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
土は市販の草花用培養土で大丈夫です。赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも良いです。
⓷ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。深植えにならないように気を付けましょう。
根鉢(根と土の固まった部分)を崩さないようにしましょう。
④指や棒で土をつつきながら、苗の周りにも隙間なく土を入れます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
コスモスは、直根性で移植を嫌がります。植え替えはせずに育てましょう。
水やり
地植えの場合・・・乾燥には強いですので、ほとんど水やりは不要です。何週間も雨が降らず、カラカラの状態なら早朝か夕方にたっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。それ以降の肥料は控えめにしましょう。
地植えの場合・・・他の植物に肥料を与えているなら、与えなくても大丈夫です。
鉢植えの場合・・・肥料が不足する場合がありますので、生育の様子をみながら緩効性肥料や液肥などを少量施しましょう。
病害虫
うどん粉・・・春から秋にかけて、葉や茎に白い粉のようなカビが付きます。風通しが悪いと発生しやすいです。発生した部分を取り除くか、ひどい場合は薬剤を散布します。
アブラムシ・・・発生した場合は、虫を取り除きます。薄めた牛乳をスプレーしても良いです。
ヨトウムシ、シャクガの幼虫・・・葉を食べてボロボロにします。見つけ次第取り除くか、薬剤を散布します。

我が家の花壇では、うどん粉病が良く発生します。狭い場所に、過密気味に植えてしまう事が多く、風通しが悪くなるのでしょう。下葉を取り除いたり、周りの草花を少し離して植えたりと工夫はしているのですが、、、
必要な作業
摘心
5月~8月にかけて、摘心(茎の先を摘み取る)を繰り返して育てると、草丈が低く抑えられて、脇芽も増えます。
草丈が高くなるのを押さえ、枝数を増やしたい場合には、摘心します。草丈が10~15cmの頃茎の先端を摘むとその下の脇目が伸びて枝数が増え、花もたくさん咲きます。
支柱立て
草丈が高くなると倒れやすいですので、伸びてきたら支柱を立てます。
茎をわざと倒すと、脇芽がいくつか伸びて来ます。この脇芽を伸ばすことで、低い位置で花を咲かせることが出来ます。

花がら(咲き終わった花)摘み
花が終わったら、花茎から花がらを摘み取りましょう。
種を収穫する場合は、花がらは摘まずにそのままにしておきます。花の中心部分が枯れて、茶色くなってきたら種を取りましょう。紙袋などに入れて、暗所で翌年の種まきの時期まで保管します。
まとめ
コスモスは、日本の秋の花を代表するとても人気のあるお花です。種からでも、割と簡単に育てる事が出来ますので、種まき初心者の方にもおすすめです。私もコスモスは、毎年必ず育てています。種を花壇に直まきする時もあれば、直まきするスペースがなくてポットに蒔く時もあります。他の秋の草花とも相性が良く、組み合わせて景色を楽しむ事ができます。次々と可愛い花を咲かせてくれて、手間もあまりかかりません。ぜひ育ててみて下さいね!


あなたの花壇やベランダに、たくさんのコスモスの花が咲きます様に。


たくさん咲くのが楽しみだなっぴー!
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