株全体がふわふわの白い毛におおわれている、西洋オキナグサ。
下向きに立ち上がってくるお花は、とても奥ゆかしく、風情があります。花が終わった後に、種に密生する白毛も楽しむことが出来ます。
今回の記事では、西洋オキナグサの植え付けや育て方についてご紹介します。

私が育てている西洋オキナグサは、白花と紫花です。
かわいくて、一目惚れしてしまいました!

かわいいうえに、育てやすいのだっぴー
西洋オキナグサはどのような花でしょう?
ヨーロッパの日当たりと水はけの良い草原などに自生する、耐寒性多年草です。

花後にできる種に、少し長くて白い毛がふんわりとたくさん付く様子を、お年寄りの白髪に見立ててオキナグサ(翁草)と名付けられました。

また、株全体も白い毛で覆われています。

花色が豊富で、赤、青、黄、白、紫などがあります。一重咲きと八重咲きがあり、花の大きさは5~6cm程度です。白い毛におおわれたお花が、うつむいて立ち上がってくる様子は、とても風情があります。
わりと丈夫で、初心者でも育てやすいお花です。鉢植えでも、庭植えでもどちらでも育てる事が出来ます。

花びらのように見える部分は、ガクが変化したものなのだっぴー!

ガク(花びら)の外側は、ふわふわの毛で覆われているのですが、花の内側には、毛はありませんよ。
西洋オキナグサ | |
科名 キンポウゲ科 | |
特性 耐寒性多年草 | |
花期 3~4月 | |
草丈 10~25cm程度 | |
耐寒性 強 耐暑性 やや弱 |
西洋オキナグサの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所で育てましょう。
夏越し
温暖な地域で地植えにする場合には、木陰など真夏の直射日光や西日が避けられる場所が良いです。
鉢植えで育てている場合は、夏場は半日陰になる場所に移動させましょう。

我が家では鉢植えで育てていますので、夏場は家の陰になる、北東の場所に移動させています。(直射日光は避けられますが、西日は多少当たっています。)
夏場は、下葉が多少枯れるのですが、それでも葉が茂って元気な状態ですよ!
冬越し
耐寒性は強いですので、屋外で問題なく育ちます。冬の間、地上部は枯れてしまいますが、根は生きていますので、春(2~3月頃)になるとまた芽を出してくれます。

葉が細くて繊細な感じがするお花ですが、見た目と違って割と丈夫で育てやすいです。初心者の方でも、大丈夫ですよ。
増やし方
4~5年が寿命ですので、数年ごとに種まき又は株分けで、株を更新しましょう。

親株が枯れてしまっても無くなってしまわないように、バックアップしておくといいですね。
種まき
採種した種をまく場合・・・種が飛ぶ直前の、5月下旬~6月上旬頃に採種し、採種後すぐに種をまきます(取りまき)
購入した種をまく場合・・・9月頃が適期です。
①底に穴の開いたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。種を採種したら綿毛を取り除いて、土の上にすぐにばら蒔きにします。
②種が軽く隠れるくらいに土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⓷優しい水流で水やりします。
*発芽するまでは、土が乾かないように気を付けて、明るい日陰で管理しましょう。
*発芽したら日向で育てます。本葉が2~3枚出て来たら、ポットに植え替えましょう。

種をまいても、すぐにお花を見ることはできません。お花が咲くのは、2年後(翌々年)になります。

2年後を楽しみに、気長に育てるのだっぴ―!
株分け
秋(9~10月頃)が適期です。
直根性で根を触られるのを嫌がりますので、株を取り出した時に、自然と根鉢(根と土が固まった部分)が割れるような大株になってから、株分けする方が良いです。

まだ株が小さい間は、無理に分けない方が良いのだっぴ―!
①株を掘り上げるか、または植木鉢から取り出します。
②軽く土を落として、一株に3~4芽位ずつ付くように株を手で分けます。

細かく分け過ぎてしまうと、株の再生に時間がかかってしまいます。株の大きさにもよりますが、3~4芽ずつに分けるのが一般的です。
⓷それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、早春(2~3月頃)か秋(9~10月頃)です。
市販の苗を購入した場合には、購入後すぐに植え付けましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を入れて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。

水はけを良くするために、軽石小粒や川砂などを混ぜても良いです。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。根鉢は崩さないようにします。
⓷周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
1~2回り程度、大きな植木鉢に植え付けましょう。
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の高さまで土を入れます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
土は、水はけの良いものを使います。市販の山野草の土を使うか、鹿沼土小粒5:赤玉土4:軽石小粒1で配合した土でも大丈夫です。
②土の上に、ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。ポットから苗を取り出す時には、根鉢は、崩さないようにしましょう。
鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースを空けておきます。

⓷周りにも隙間なく土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりをします。
植え替え
鉢植えの場合は、2~3年に一度、春か秋に植え替えをしましょう。
移植を嫌いますので、一回り大きな鉢に、根鉢を崩さないようにして植え替えます。
株分けを兼ねて植え替えても良いです。
水やり
蒸れには弱いですので、過湿にならないように水の与えすぎには気を付けましょう。
地植えの場合・・・植え付け後、根付くまでは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。根付いた後は、特に水やりは必要ありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
春と秋に、固形の緩効性肥料を株元に置き肥します。
病害虫
特に病害虫の被害はありません。

今まで、病害虫の被害は一度もないのだっぴ―!丈夫なのだっぴー!
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
咲き終わった花は、花茎ごと株元で切っておきましょう。
種を採る場合は、花がらはそのままにしておきます。5月下旬から6月上旬頃に綿毛の種が出来たら収穫し、すぐに取りまきにします。
枯れた葉摘み
枯れた葉は、こまめに取り除くようにしましょう。風通しが良くなり、蒸れを防ぐ事が出来ます。
まとめ
西洋オキナグサは、ふわふわの毛で覆われている姿がとてもユニークで可愛いです。うつむきながら蕾が立ち上がってくる姿も奥ゆかしく、とても素敵なお花です。過湿にならないように気を付けて、それ以外は手間もほとんどかかりません。おすすめのお花ですので、ぜひ育ててみて下さいね!
西洋オキナグサの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけのよい場所で
- 水のやり過ぎに気を付けて
- 数年ごとに、種まきや株分けで株を更新して


あなたのお庭やベランダに、かわいい西洋オキナグサのお花が咲きます様に。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!
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