中心がピンク色の愛らしい白い花を咲かせてくれるフロックス・クレームドマント。
花が咲くまでの期間は、爽やかな斑入りの葉を楽しむ事も出来ます。
今回の記事では、フレックス・クレームドマントの育て方や増やし方、植え付け方などについてご紹介します。
フロックス・クレームドマントはどんな花でしょう?
原産地は北アメリカです。フロックスには一年草と多年草がありますが、フロックス・クレームドマントは多年草になります。
スッと伸びた茎の先に、花茎1.5cmほどの小さめの花が集まって、円錐のような形の穂状の花を咲かせてくれます。咲くととてもボリューム感があり、豪華です。
また、クリーム色の斑入り(緑色の葉の一部が、他の色の模様になる)の葉がとてもおしゃれで、花が咲いていない時期にもカラーリーフとして楽しむ事が出来ます。
花が咲いている時期の、白とピンクの複色の明るい花と斑入りの葉との組合せはとても華やかになります。
あまり手間があまりかからず、放っておいても大株になり元気に育ちますので、初心者の方でも安心して育てる事が出来ます。
花の香りが、夕方に強く香りますので、花魁(おいらん)の白粉にちなんで「オイランソウ」の別名があります。「クサキョウチクトウ」とも言われていますよ。
グラウンドカバーとして親しまれている芝桜も、フロックスの仲間なのだっぴー!
一つ一つの花は短命なのだっぴー。
フロックス・クレームドマント | |
科名 ハナシノブ科 | |
特性 多年草 | |
花期 6、7~9月 | |
草丈 80cm程度 | |
耐寒性 強 耐暑性 普通 |
フロックス・クレームドマントの育て方は?
適した場所
日当たりと風通しの良い場所が適しています。
真夏の西日で株が弱ってしまう事があるので、できるだけ西日の当たらない場所で育てます。
夏越し
高温多湿が苦手ですので、夏場に風通しが良く涼しい場所で育てるようにします。
冬越し
冬は地上部が枯れて無くなってしまいます。
土の中では、根が生きていますので、春になるとまた芽が出て来ます。
鉢植えの場合は、冬にも土が乾かない程度に水やりしましょう。
増やし方
挿し芽や株分け、根伏せで増やすことが出来ます。
挿し芽
適期は、梅雨明けまで(6~7月中旬)の期間です。秋(9~10月頃)でも大丈夫です。
①ポットに、新しい赤玉土か挿し木用の土を入れて水で湿らせておきます。
②茎を切り取り、2~3節(節:葉の付いている部分)に切り分けます。
⓷下の節に付いている葉を取り除きます。残った葉は、蒸散を抑えるために半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
④葉を取り除いた下の節が、土の中に隠れるように土に挿します。
⑤たっぷりと水やします。
*土を乾かさないように、明るい日陰で管理します。
株分け
適期は、花が終わった秋頃(10月)です。春(3月頃)でも大丈夫です。
①株を掘り上げて(又は植木鉢から出して)、土を落とします。
②芽を確認して、分割するそれぞれの株に3~4芽ずつ付くように、ハサミで根株をカットします。
あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。
3~4芽ずつに分けるのが一般的です。
⓷芽を傷つけないように、株を手で割ります。
*株分けしたら、すぐに植え付けましょう。
*連作すると、センチュウの被害にあう場合があります。地植えの場合は、出来るだけ同じ場所に植えるのを避けます。
根伏せ
適期は、春(3月頃)か秋(10月頃)です。
①株を掘り上げるか、又は植木鉢から出して土を落とします。
②太い根を、長さ5~6cm位に切り分けます。
⓷浅めの植木鉢などに、肥料分のない清潔な用土(挿し木用の土や赤玉土など)を入れ、根を横向きに寝かせて並べます。
④根の上に1cm位土をかぶせたら、たっぷりと水やりします。
*芽が出るまで、乾かさないように管理します。
*秋に根伏せをした場合には、冬に凍らない場所に置き、芽が出たら日当たりの良い場所に移動させます。
芽が伸びて、細い根が十分に出るまで、そのまま育てましょう。
植え付け
春(3~4月)か秋(10~11月)が適期です。
地植えの場合
①植え場所の土に、水はけを良くするために、堆肥や腐葉土を多めに入れて、良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②表面を平らにしたら、植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
⓷苗の周りにも土を入れて、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*蒸れを防ぐために、株と株のは30~40cm程度あけるようにします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、ネットに入れた鉢底石を1.5cm位の高さまで入れます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の高さになるように土を入れます。
水はけの良い土が適しています。赤玉土7:腐葉土3で配合した土か、市販の草花用培養土でも大丈夫です。
⓷ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。
鉢の縁から、苗を植えた土の表面までが1.5cmくらい下になるように、ウォータースペースを空けておきましょう。
④指や棒で土をつつきながら、苗の周りにも隙間なく土を入れます。
⑤土の表面を手のひらで軽く押さえて、たっぷりと水やりします。
*数株植える場合は、株と株の間を30~40cm程度あけて、蒸れないようにします。
植え替え
株が混み合って来たら、株分けを兼ねて植え替えます。
センチュウに侵されることがあるので、連作(同じ場所に植える)は避けた方が無難です。
水やり
地植えの場合・・・根付いた後は、特に必要はありません。降雨に任せます。
雨が降らない日が続く場合は、早朝か夕方にたっぷりと水やりします。
根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・春先から落葉するまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。落葉してからも根は生きていますので、土が乾かない程度に水を与えます。
肥料
春(3月頃)と秋(10月頃)に、規定量の緩効性肥料を与えます。
私は花が咲いている時期に、規定量に薄めた液肥を株元に与えています。
真夏は、お花も弱っている時期ですので、肥料を切るようにします。
病害虫
うどん粉病
葉や茎などに、白い粉をまぶしたようなカビが広がる病気です。高温で風通しが悪いとかかりやすいです。薄めた酢をスプレーするか、患部を取り除くと広がらずに済みます。大きく広がっている場合には、薬剤を散布します。
10年以上育てていますが、今までうどん粉病の被害にあった事はないですよ。
バッタに葉を食べられる被害は、あるのだっぴ―(泣)
必要な作業
摘心(枝の先端を摘む)と切り戻し
花が咲く前の5月頃に摘心すると、枝が分かれて花数が増えます。
草丈を高くしたくない場合には、深めに切り戻しをしても大丈夫です。
開花が一段落した頃(8月下旬~9月上旬)に、花穂の下の節で切り戻すと、側枝が伸びて、再び花が咲きます。
冬近くになって株が枯れてきたら、地上部を刈り取っておきましょう。
花がら摘み
次々に開花している時期には、花が終わったら花穂ごと切り取るようにしましょう。
まとめ
フロックス・クレームドマントは、明るくてかわいい花を咲かせてくれます。さわやかな斑入りの葉がおしゃれで、花が咲いていない期間もカラーリーフとして楽しむ事が出来ます。あまり手間がかからず、毎年咲いてくれますので、初心者の方でも安心して育てる事が出来ます。おすすめのお花ですので、ぜひ育ててみて下さいね!
フロックス・クレームドマントの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 高温多湿の環境に気を付けて
- 適宜、摘心や切り戻しをして
あなたのお庭やベランダに、たくさんのフロックス・クレームドマントのお花が咲きます様に。
花も葉もおしゃれで、言う事なしなのだっぴ―!!
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