濃い赤紫色の小さなお花を咲かせてくれる、ぺラルゴニウム シドイデス。
シルバーグリーンの丸い葉も、とても美しいです。
今回の記事では、ぺラルゴニウム シドイデスの植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ぺラルゴニウム シドイデスはどんな花でしょう?
良く茂ったシルバーグリーンの葉の間から、細く長い花茎を伸ばして、濃い赤紫色の小さなお花を咲かせてくれます。花茎は枝分かれしますので、たくさんのお花を見ることが出来ます。花茎が風に揺れて咲く姿が、可憐でとても素敵です。原産地が南アフリカの、原種系ぺラルゴニウムです。
四季咲き性ですので開花期間が長く、早春から晩秋まで繰り返しお花を咲かせてくれます。お花の咲いている期間は、シックな花色とシルバーの葉色のコントラストが素敵ですし、お花の咲いていない期間も、カラーリーフとして丸い葉を楽しむ事が出来ます。

株は横にこんもりと広がりますが、草姿が乱れにくく、自然とコンパクトにまとまります。寄せ植えの材料としても利用できます。おひとり様で鉢植えにしても、ハンギングバスケットに植えても素敵です。
どちらかというと鉢植えに向きますが、温暖な地域では、場所を選べば地植えにすることも出来ます。
ぺラルゴニウムの中では、割と耐寒性もありますし、高温多湿にも割と強いですので、手間がかからず育てやすいです。初心者の方でも大丈夫です。

お花はシックな深い色で、ユニークなかわいい形をしていますよ。

少し乾かし気味にすると、元気に育つのだっぴー!
ぺラルゴニウム シドイデス |
科名 フウロソウ科 |
特性 半耐寒性多年草 |
花期 4~11月 |
草丈 30~40cm |
耐寒性 普通(-5℃~-8℃) 耐暑性 強 |
ぺラルゴニウム シドイデスの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。
夏越し
夏の高温多湿の環境は、少し苦手です。鉢植えで育てている場合には、真夏は直射日光の当たらない半日陰の場所に移動させましょう。
過湿を嫌がりますので、水のやり過ぎにも気をつけます。梅雨の時期など雨が長く続く場合には、軒下などに移動させましょう。
冬越し
ぺラルゴニウムの中では、比較的耐寒性が強いです(-5℃~-8℃)。温暖な地域では、戸外の軒下など、霜の当たらない場所で冬越しできます。寒冷な地域では、室内に取り込みますが、室内のできるだけ低温の場所で育てる方が良いです。

霜で少し凍る程度なら、耐えられるのだっぴー。
冬の間も地上部が枯れず、常緑の状態で越します。
増やし方
種まきや挿し木、株分けで増やす事が出来ます。
種まき
①底に穴のあいたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②土の上に、まばらに散らばるように種をまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③種が流れない様に、優しい水流で水やりします。
*発芽するまでは、土を乾かさないように明るい日陰で管理します。発芽したら、日向に移動させましょう。
*本葉が3~4枚出て来たら、ポットに移植します。ポットに根が十分に回ったら、花壇や植木鉢に定植しましょう。
挿し木
①ポットに挿し木用の土か赤玉土を入れて、水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②しっかりとした枝を、4~5㎝くらい切り取ります。枝先を少しカットしたら、下の方の節についている葉を取り除き、残った葉は蒸散を防ぐために半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
③挿し穂の、葉を取り除いた下の方の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿します。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*発根するまで、土を乾かさない様に管理しましょう。
株分け
①株を掘り上げるか又は植木鉢から取り出し、土を落とします。
②根鉢(根と土が固まった部分)にハサミなどで切り目を入れたら、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に気をつけましょう。

あまり細かく分け過ぎると株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4株くらいまでに分けることが多いです。
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、4~10月です。
市販の苗を購入する場合は、ぐらつきが無くがっしりとしていて、葉が綺麗なものを選びましょう。
地植えの場合
温暖な地域では、落葉樹の下など真夏に半日陰になる場所を選べば、地植えにすることが出来ます。
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を入れます。鉢底石はまとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけの良いものが適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。軽石小粒や川砂などを混ぜて、さらに水はけをよくしても良いです。
③ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、苗を植えた時の土の表面が、鉢の縁から1.5cm位下になるように、ウォータースペースをあけておきます。
③周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
植え替え
鉢に根が回り、鉢底から根が出て来るようなら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
株分けを兼ねて植え替えても良いです。
水やり
過湿を嫌がりますので、乾かし気味に育てます。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりしましょう。
肥料
それほど多くの肥料は必要としませんが、春から秋まで繰り返し咲きますので、開花期間中は定期的に肥料を施しましょう。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
その後の追肥は、春と秋に緩効性肥料を株元に少量施すか、2週間に一度程度、規定量よりさらに薄めた液肥を施します。

病害虫
病害虫の被害は、特にありません。

長年育てていますが、今まで病害虫の被害は無いですよ!丈夫で助かります。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
四季咲き性で次々と花茎を立ち上げて、お花を咲かせてくれます。
花茎のお花が咲き終わったら、株元の所でカットしておきましょう。
採種(種とり)
種をとる場合は、咲き終わった花茎をいくつか残しておきます。茶色く枯れてきたら収穫しましょう。紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで、冷暗所で保管しておきます。
剪定、切り戻し
伸び過ぎて草姿が乱れて来たら、適宜切り戻しをしましょう。草姿がコンパクトに整い、枝数も増えます。
その他
枯れた葉や、黄色く変色した葉などはこまめに摘み取り、風通し良く育てましょう。
まとめ
ぺラルゴニウム シドイデスは、小さいですが印象的なお花を、次々と長い期間咲かせてくれます。長く伸びた細い花茎が風に揺れて咲く姿はとても風情があります。また、小さめのシルバーグリーンの丸い葉も印象的で、とても素敵です。とても育てやすく、手間がかかりませんので初心者の方でも大丈夫です。お花も葉もかわいいですので、おすすめです!ぜひ育てて下さいね。
ぺラルゴニウム シドイデスの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけの良い場所で
- 真夏に半日陰になる場所で、真冬は霜の当たらない場所で
- 過湿にならないように、乾かし気味にして


あなたのお庭やベランダに、たくさんのぺラルゴニウム シドイデスのお花が咲きます様に。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!
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