たくさんのお花を次々と咲かせてくれる、ウインターコスモス(ビデンス)。
とても丈夫で育てやすいお花です。
今回の記事では、ウインターコスモス(ビデンス)の植え付けや増やし方、冬越しの仕方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ウインターコスモス(ビデンス)はどんな花でしょう?
優しい雰囲気の風情のあるお花を、長い期間咲かせてくれます。コスモスに似たお花を咲かせる事から、「ウインターコスモス」と呼ばれていますが、コスモスとは別のお花になります。
原産地は、北アメリカやメキシコなどです。花色は、黄、白、ピンク、オレンジ、複色などがあります。

多くの品種があり、花の咲く時期も品種によって異なります。また草丈が高く育つものから、這い性のものまであり、一、二年草タイプの品種と多年草タイプの品種があります。お花の咲き方も、一重咲き、半八重咲き、八重咲きなどさまざまあります。
花壇に植えても、鉢植えにしても素敵になります。草丈が高くなる品種は、他の草花と組み合わせて花壇の後方に植えると美しい景色を作ることが出来ます。草丈の低い、這い性の品種は、植木鉢やハンギングバスケット、花壇の縁取りなどに最適です。

どの品種も一株植えると、たくさんのお花を長い期間咲かせてくれます。多年草タイプの品種は、年々大きく育ちます。どの品種も丈夫で育てやすく、手間があまりかかりませんので、初心者の方でも大丈夫です。

我が家では、這い性のものと秋から咲く立性のものを育てています。どちらも生育が旺盛で広がりますので、ちょこちょこ間引いています。

環境が合えば、増えすぎるくらいなのだっぴー!
ウインターコスモス(ビデンス) |
科名 キク科 |
特性 一、二年草、多年草 |
花期 5~1月(品種による) |
草丈 10~100cm |
耐寒性 やや弱~普通(品種による) 耐暑性 普通 ~ 強(品種による) |
ウインターコスモス(ビデンス)の育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。
夏越し
過湿には少し弱いですので、水のやり過ぎに気を付けて、風通し良く育てましょう。
冬越し
一、ニ年草タイプのものは、晩秋には枯れてしまいます。
多年草タイプの品種は、冬場には地上部が枯れて無くなりますが、春にはまた芽を出してくれます。 耐寒温度は―5℃程度までありますが、株が凍らないように気を付けましょう。
地植えの場合・・・お花が終わったら花茎を地際で刈り込み、防寒のために腐葉土や藁などで株元をマルチングしておきましょう。
鉢植えの場合・・・軒下など霜の避けられる場所に移動させるか、室内に取り込みましょう。
土が凍るほど寒冷な地域では、冬は室内の日の当たる場所に取り込んで管理しましょう。
増やし方
種まきと挿し芽、株分けで増やす事が出来ます。

伸びた茎が、地面に接した所から根が出ますよ。切り離して別の場所に植え付ける事も出来ます。
種まき
適期は春(3~4月頃)と秋(9~10月頃)です。
①底に穴のあいたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。または、ポットの3分の2位の所まで草花用の培養土を入れた上に、1.5cm位種まき用の土を入れて(2層にして)水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②トレーにまく場合は、土の上に種をまばらに散らばるようにバラまきにします。ポットにまく場合は、1つのポットに3~4粒くらいずつまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③種が流れないように、優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発芽するまで、土を乾かさない様に明るい日陰で管理しましょう。発芽したら、日向に移動させましょう。
*ポットにまいた場合は、本葉が4~5枚出て来たらポットに移植しましょう。ポットにまいた場合は、適宜間引きながらそのまま育てましょう。
*秋に種まきした場合には、冬は南向きの日なたなどで霜よけをして育てましょう。霜が降りなくなった頃に、庭や植木鉢に定植しましょう。
挿し芽

挿し芽や株分けで、株を更新すると良いのだっぴー!
適期は、4~5月頃です。
①ポットに、挿し木用の土か赤玉土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②しっかりとした茎の先を5cm程度切り取り、先を軽くカットしたら、下の節の周りに付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
③挿し穂の、葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿します。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
株分け
適期は、4~5月頃です。
①株を掘り上げるか又は、植木鉢から取り出して、土を落とします。
②根鉢(土と根が固まった部分)に、ハサミなどで切り目を入れたら、手でざっくりと株を割ります。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私は、2~4株位までに分けています。
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、春(4~5月頃)と秋(9~10月頃)です。
市販の苗を購入する場合は、ぐらつきがなく、しっかりとしていて、葉が綺麗なものを選びましょう。
品種によって、開花時期や草丈が違いますので、植え付ける場所に合ったものを選びましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけの良いものが適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。
③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきましょう。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
適期は、4~5月頃です。多年草の品種は、適宜植え替えを行いましょう。
地植えの場合・・・株が大きく育ってきたら、2~3年に一度、株分けを兼ねて植え替えましょう。
鉢植えの場合・・・一年に一度程度、大きな鉢に植え替えるか株分けを兼ねて植え替えましょう。
水やり
過湿には少し弱いですので、水のやり過ぎに気を付けましょう。
地植えの場合・・・根付くまでは土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。その後は、水やりの必要はほとんどありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合にはたっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
痩せ地でも育つぐらいですので、それほど多くの肥料を必要としません。肥料の施しすぎに気をつけましょう。
植え付けの時に、元肥の緩効性化成肥料を施します。
その後の追肥は、地植えではほとんど不要です。鉢植えでは、春と秋に緩効性化成肥料を施しましょう。
病害虫
アブラムシ
新芽や蕾に付く事があります。汁を吸って株を弱らせ、病気を媒介しますので、見つけ次第取り除きましょう。
ハダニ
夏の高温乾燥の時期に付くことがあります。葉の裏に寄生して、葉をカスリ状にしてしまいます。水やりの時に、葉の裏側にも水をかけるようにすると予防できます。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらはこまめに摘み取りましょう。また次々と新しいお花を咲かせてくれます。
採種(種とり)
種をとる場合は、花がらを摘まずにいくつか残しておきます。茶色く枯れて来たら収穫します。採種した種は紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで冷暗所で保管しておきましょう。
切り戻し、剪定
茎が伸び過ぎた場合には、適宜切り戻ししましょう。
草丈が高くなる品種で晩秋から咲き始めるものは、9月頃に草丈の半分程度まで切り戻すと、コンパクトな草丈で、形よくお花を咲かせることが出来ます。
冬場にお花が終わって株全体が枯れて来たら、地際でカットしておきましょう。
まとめ
ウインターコスモス(ビデンス)は、とてもたくさんのお花を長い期間咲かせてくれます。わが家では、草丈が高く育つものを花壇に、這い性のものを植木鉢に植えているのですが、ほとんど手間がかからずに育てられますし、毎年かわいらしく咲いてくれます。また花茎が土に付いた所から根が出て、次々と広がります。あまり増やしたくない場合には、適宜間引いておきましょう。丈夫で育てやすいですので初心者の方でも大丈夫です。ぜひ育てて下さいね。おすすめです!
ウインターコスモス(ビデンス)の育て方のポイントは・・・
- 日当たりと水はけの良い場所で
- 過湿にならないように気を付けて
- 肥料は控えめで


あなたのお庭やベランダに、たくさんのウインターコスモス(ビデンス)のお花が咲きます様に。


長い期間、たくさんのお花を咲かせてくれるのが、楽しみだなっぴー!
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