白い小花を、枝一面に咲かせてくれる、ハゴロモジャスミン。
花には強めの素敵な香りがあります。
今回の記事では、ハゴロモジャスミンの育て方、植え付けや挿し木、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ハゴロモジャスミンはどんな花でしょう?
原産地が中国の、半常緑性つる性植物です。花びらの内側は白色ですが、花びらの外側はピンク色です。
旺盛に伸びたつるを覆いつくすように、一面にお花を咲かせてくれます。また、お花には強い香りがありますので、満開になると香りとともに、とても見事な咲き姿になります。

葉は半常緑ですので、庭の目隠しとして用いる事も出来ます。また、葉に薄い黄色の斑が入った品種もあります。カラーリーフとして、涼し気な葉を楽しむ事も出来ます。
つる性ですのでフェンスやトレリスに絡ませて育てても良いですし、鉢植えの場合は、支柱を立てて行燈仕立てにしても素敵です。庭に、程よい立体感を作り出すことが出来ます。

ジャスミンの仲間の中では、比較的寒さに強いですので、温暖な地域では地植えで育てることが出来ます。

ハゴロモジャスミンは、ジャスミンティーに利用される品種(マツリカ:jasminum sambac)とは別の植物ですよ。

ジャスミンの仲間は、約200種類もあるのだっぴー。
| ハゴロモジャスミン |
| 科名 モクセイ科 |
| 特性 半常緑性つる性植物 |
| 花期 4~5月 |
| 草丈 2~3m |
| 耐寒性 やや弱 耐暑性 強 |
ハゴロモジャスミンの育て方は?
適した場所
日当たりと水はけの良い場所が適しています。
夏越し
暑さには強いですので、特別な夏越しの対策は必要ありません。
冬越し
寒さには若干弱いですので、冬に強い北風の当たる場所は避けましょう。
半常緑性ですので冬場には多少葉を落としますが、葉が茂った状態で冬越しします。
0℃以下になると春にお花が咲かない原因となります。寒冷な地域では、冬場は室内に取り込みましょう。

2℃くらいの寒さに当てる事で花芽を作る性質ですので、冬場に室内に取り込んだ場合には、暖かくしすぎないように気を付けましょう。
増やし方
挿し木で増やすことが出来ます。
挿し木
適期は6月頃です。剪定した枝を挿し木すると良いです。
①ポットに、挿し木用の土か赤玉土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②その年に伸びた新しい枝を切り取り、2~3節ずつに切り分けます。下の節の周りに付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
③挿し穂の、葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿し穂を挿します。
④優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発根するまでは、土を乾かさないように明るい日陰で管理します。ポットの土に根が十分に回ったら、花壇や植木鉢に定植します。
植え付け
適期は、春(3月下旬~4月中旬頃)です。秋(9月下旬~10月下旬頃)でも大丈夫です。
市販の苗を購入する場合には、株のぐらつきがなく、がっしりとしていて葉が綺麗なものを選びましょう。花芽がたくさん付いているものを選ぶと、すぐにお花を楽しむことが出来ます。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて、大きめに良く耕しておきます。植え付ける苗の根鉢の、2倍の深さと2倍の幅が目安です。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。根が切れやすいですので、ポットから取り出すときには気を付けましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*つるが絡んでいる場合は、一度ほぐしてから支柱などに誘因しておきます。
*排水を良くするために、周りより少し土を盛り上げて、高めの位置に植え付けても良いです。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけと水持ちの良いものが適しています。市販の草花用培養土か又は赤玉土小粒、鹿沼土、腐葉土を、それぞれ等量で配合した土でも大丈夫です。
③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
鉢の縁ぎりぎりまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
*絡み合っているつるは、ほぐしてから支柱に誘因しておきます。

行燈仕立てにすると素敵なのだっぴー!リング支柱を使うと、簡単なのだっぴー。
植え替え
地植えの場合は、ほとんど植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合は、鉢底から根が出てきたら植え替えましょう。花が終わった後に、1~2回り程度大きな植木鉢に植え替えます。(目安は、2~3年に一度程度です。)
水やり
蕾が色付き始める時期に、水切れさせないように気を付けましょう。
地植えの場合・・・根付いた後は、水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合は、たっぷりと水やりします。

我が家では、地植えで育てているのですが、春先に雨があまり降らなかった場合には、葉の一部が茶色くチリチリに枯れてしまい、お花が少ししか咲かない事があります(涙)。地植えの場合でもあまりに乾燥している場合には、水やりをした方が良いですね。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾き始めたら、たっぷりと水やりします。夏場は水切れしないように気を付けましょう。冬場は水やりは控えめで、乾かし気味に育てます。
肥料
肥沃な土の方が、花付きが良くなります。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
その後の追肥は、花後に粒状の緩効性化成肥料を株元に施します。また、秋に緩効性肥料を株元に施すか、又は早春(2~3月頃)に寒肥を施しましょう。
病害虫
病害虫の被害は、ほとんどありません。

丈夫で助かるのだっぴー!
必要な作業
剪定
生育が旺盛で、良く茂ります。花が終わったら(6~8月頃)なるべく早めに行います。

秋頃には翌年の花芽を作り始めますので、剪定が遅くなると花が咲かなくなってしまいます。
メインのつるは残して、脇から出たつるをカットする方法で剪定を行いましょう。全体を切り戻すように強く剪定してしまうと、翌年に花が咲かなくなることがあります。
誘因
つるが元気よく伸びてきますので、適宜つるを誘因して育てましょう。
鉢植えでは、支柱を背の高いものに交換して、つるを巻きなおすと良いでしょう。

生長が早く、放っておくと自由につるを伸ばして、色々な場所に絡みついて行きます。こまめに誘因するようにしましょう。
花がら取り
咲き終わったお花は、茶色く枯れて落ちます。そのままにしておいても大丈夫ですが、見栄えが悪くなるようなら、取り除いておきましょう。
まとめ
ハゴロモジャスミンはとてもかわいいお花を一面に咲かせてくれます。とても良い香りがするところも魅力です。我が家でも、もう10年以上、毎年元気にお花を咲かせてくれています。手間があまりかからずに育てられますので、初心者の方でも大丈夫です。生育が良く、ぐんぐん育ち、横に植えている植物などに絡みついて行きますので、時々ほどいてあげると良いです。蕾が付く頃に、水切れさせないように気を付けてくださいね。ぜひ、育ててみてください。おすすめです!
ハゴロモジャスミンの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと水はけの良い場所で
- 蕾が色付き始める時期に、水切れさせないように気をつけて
- 適宜、剪定と誘因を行って


あなたのお庭やベランダに、たくさんのハゴロモジャスミンのお花が咲きますように。


香りの良いお花が、たくさん咲くのが楽しみだなっぴー!


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