クジャクアスターはどんな花でしょう?
高く伸びた花茎が、細く数多く枝分かれして、枝の先にたくさんのお花を咲かせてくれます。その様子が、クジャクが羽を広げた姿に似ていることから、この名が付けられました。原産地は、北アメリカで宿根アスターの交配を重ねて作出された園芸品種です。

花色はピンク、赤、紫、白、青紫などがあり、花径は1~2cm程度です。咲き方は、一重咲きや八重咲きなどがあります。枝いっぱいにたくさんのお花を咲かせてくれますので、とても華やかな咲姿になります。
短日植物ですので、夜が長くなる秋頃からお花を咲かせ始めてくれます。お花の咲く期間が長く、他の草花との相性も良いですので、組み合わせて花壇に植えても、寄せ鉢にしてみても素敵になります。また、単体で鉢植えにしても、ボリュームがありますので見ごたえがあります。

耐寒性と耐暑性に優れていますので、とても丈夫で初心者の方でも育てやすいです。
冬の間は地上部が枯れてなくなりますが、春になるとまた芽吹いてきます。

とてもかわいらしくて育てやすいですよ。細い枝も、すっきりしていて素敵です。

アスターはギリシャ語で「星」という意味なのだっぴー。
クジャクアスター |
科名 キク科 |
特性 多年草 |
花期 8~11月 |
草丈 30~180cm |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
クジャクアスターの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。
一年を通して日向で育てますが、夏の西日が避けられる場所が良いです。
夏越し
耐暑性は強いのですが、夏の強い西日に当たると枯れてしまうことがありますので、気を付けましょう。また、夏場に水切れさせないように気を付けましょう。
冬越し
耐寒性は強いですので、戸外で冬越しできます。
地上部が無くなった状態で冬越しします。水やりは少なめで大丈夫ですが、土の中で根は生きていますので、水枯れさせないように気をつけましょう。
株元をマルチングしておくか、鉢植えの場合は、軒下など霜の当たらない場所で管理すると無難です。
増やし方
種まきと挿し芽、株分けで増やすことが出来ます。

冬の間に株元から出てくる子株(冬至芽)を、ポットに植え替えて春に定植し、増やすことも出来ます。
種まき
適期は、春(3~4月頃)と秋(9~10月頃)です。発芽適温は20℃前後です。
①底に穴の開いたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。
②土の上に、まばらに散らばるように種をまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③種が流れないように、優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発芽するまで土を乾かさないように、明るい日陰で管理します。
*本葉が2~3枚程度出てきたら、ポットに移植します。そのままポットで育てて、本葉4~5枚のころに花壇や植木鉢で定植します。
挿し芽
適期は、5~6月頃です。
①ポットに挿し芽用の土か赤玉土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②しっかりとした新芽の先を5~6cm程度切り取り、枝先を軽くカットしたら、下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして挿し穂を作ります。
③挿し穂の、葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿し穂を挿します。
④優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発根するまで、土を乾かさないように明るい日陰で管理します。根が十分に伸びたら、花壇や植木鉢に定植します。
株分け
適期は、2~3月頃です。芽が出てくる直前に株分けします。
①株を掘り上げるかまたは植木鉢から取り出して、軽く土を落とします。
②固まった根鉢に、ハサミなどで切り目を入れて、手で株を割ります。

あまり細かく分け過ぎると株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4株くらいまでに(一株に、3~4芽付くように)分けています。
③分割した株を、それぞれ植え付けます。
植付け
適期は、2~3月頃ですが、秋に出回る開花株を購入した場合には、すぐに一回り大きな植木鉢に植え替えるか、又は花壇に植え付けましょう。
地植えの場合
①植え付ける2週間くらい前に、植え付ける場所の土に、苦土石灰を入れて良く耕しておきます。堆肥や腐葉土も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。

移植を嫌がるので、根鉢は崩さずに植え付けるのだっぴー。
深植えにならないように、気を付けるのだっぴー。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④優しい水流でたっぷりと水やりします。
*株と株の間は、15~20cm程度あけるようにしましょう。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を入れます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけの良いものであれば大丈夫です。市販の草花用培養土か、赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。
③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。根鉢は崩さないように、深植えにならないように気を付けましょう。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースを空けておきます。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
適期は、2~3月頃の芽が出てくる直前です。
地植えの場合・・・ほとんど植え替えの必要はありませんが、株が込み合ってくるようなら3~4年に1度程度、株分けを兼ねて植え替えると良いです。
鉢植えの場合・・・すぐに根詰まりをおこしますので、出来るだけ毎年植え替えます。
水やり
蒸れには弱く、どちらかというと乾燥気味を好みますが、夏場の水切れには気を付けましょう。
地植えの場合・・・植え付けた後、根付くまでは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず、乾燥が続く場合にはたっぷりと水やりしましょう。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
肥料が多すぎると徒長して草姿が乱れてしまいますので、控えめに施すようにしましょう。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を土に混ぜておきましょう。
地植えの場合・・・その後の追肥は施さなくても、良く開花して育ちますが、2~3月頃に緩効性肥料を施すようにすると、生育が良くなります。
鉢植えの場合・・・春と秋に緩効性化成肥料を施すか、又は2週間に一度程度、規定量よりさらに薄めた液肥を施しましょう。

真夏は草花も弱っているので、肥料をストップするのだっぴー。
育苗中も、一週間に一度、薄めた液肥を施しましょう。肥料が足りないと、生育が悪くなってしまいます。
病害虫
うどん粉病
茎や葉に、白い粉をまぶしたような菌が付きます。見つけたら病気の部分を取り除きましょう。風通しの良い場所で育てて予防します。
赤さび病
茎や葉に赤茶色のさびのような斑点が多く付き、生育が悪くなってしまいます。病気の部分を見つけたら、早めに取り除きます。株の周りに生えている雑草も取り除いておきましょう。
アブラムシ
新芽や蕾に付くことがあります。汁を吸って植物を弱らせてしまい、病気を媒介することもありますので、見つけたらすぐに取り除きましょう。
スリップス(アザミウマ)
体長1~2㎜程度の小さな細長い昆虫で、新芽や花などについて汁を吸います。生育が悪くなってしまいますので、薬剤をまいて駆除しましょう。
ハモグリバエ
幼虫が葉の中にもぐって、模様を描くように食害し、白っぽい筋状の線をつけます。線の先端に幼虫がいますので、指で先端部分を押しつぶしておきましょう。被害が多い場合は薬剤を散布しましょう。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらは、摘み取っておきましょう。花茎のお花がすべて咲き終わったら、花茎ごと切り取っておきましょう。
切り戻し
5~6月頃に、地上から3分の1~半分くらいを残して、茎の上部をカットしましょう。枝数が増えて、たくさんのお花を咲かせてくれます。
支柱立て
草丈が高く育ちますので、茎が倒れやすいです。支柱で支えておくと良いでしょう。
その他の作業
枯れた葉などは、こまめに取り除いておきましょう。風通しが良くなり、病気の予防になります。
まとめ
クジャクアスターは、秋になると株いっぱいに、たくさんのお花を咲かせてくれます。我が家でも八重咲のもの2色を地植えにして育てていますが、毎年元気にお花を咲かせてくれます。ほとんど肥料もいらず、あまり手間がかからず育てられて、その上華やかです。初心者の方でも大丈夫ですので、ぜひ育ててみてくださいね。おすすめです!
クジャクアスターの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけの良い場所で
- 5~6月頃に、3分の1~半分位の所で切り戻して
- 肥料は控えめで


あなたのお庭やベランダに、たくさんのクジャクアスターのお花が咲きますように。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!
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