咲き姿が丸くてかわいらしい、千日紅。
名前の通り、千日経っても色あせにくく、ドライフラワーにもよく利用されています。
今回の記事では、千日紅の育て方、種まきや植え付けなどについてご紹介します。
センニチコウ(千日紅)はどんな花でしょう?
熱帯アメリカ原産で、夏の暑さや乾燥に強く、日本の高温多湿の夏でも花径2~3cm程度のお花を元気に咲かせてくれます。
花茎は、よく枝分かれしてたくさんのお花を付けます。長い期間咲き続け、手間があまりかからずに育てる事が出来ます。

花と呼ばれている丸い部分は、実は苞(花の根元に付く小型の葉)です。お花そのものを鑑賞するではなく、色づいた苞を鑑賞します。苞の色は、紫やピンク、白、黄、赤などがあります。

花壇や植木鉢に植えても良いですし、切り取って室内で楽しむ事も出来ます。また苞は花びらよりも水分が少なく、色あせしにくいですので、ドライフラワーとしても人気があります。
一年草タイプの品種が一般的ですが、多年草タイプで地下に球根を作る「キバナセンニチコウ」や、同じく多年草タイプで香りがある「ファイヤーワークス」という品種もあります。

初心者でも育てやすいですよ!

夏の間も、休まずに咲かせてくれるのだっぴ―!
センニチコウ(千日紅) |
科名 ヒユ科 |
特性 春まき一年草、多年草 |
花期 6~10月 |
草丈 20~70cm(品種による) |
耐寒性 弱 耐暑性 強 |
センニチコウ(千日紅)の育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。
土は、水はけの良いものを使いましょう。
夏越し
暑さにはとても強いです。夏場も休みなく咲いてくれます。
冬越し
一年草タイプは、冬までに枯れてしまいます。
キバナセンニチコウは、3℃以上の室内であれば冬越し出来ます。地植えで育てている場合は、鉢に植え替えておきましょう。ファイヤーワークスは強く凍らないようであれば、戸外でも冬越し出来ます。
多年草の品種は、冬前に地上部が枯れて来たら、地際でカットしておきましょう。
増やし方
種まきで増やす事が出来ます。多年草タイプは、挿し芽で増やす事が出来ます。

種まきからでも育てやすいです。ぜひ挑戦してくださいね!
種まき
適期は、4~5月頃です。発芽適温が25℃前後ですので、十分に気温が上がってから、まきましょう。

気温が低いと発芽しにくいのだっぴー!我が家では、5月にまいているのだっぴー!
①底に穴の空いたトレー等に、種まき用の土を入れます。ポットにまく場合は、ポットに草花用の培養土を入れておきましょう。どちらの場合も、新しい土を使いましょう。土は、水で湿らせておきます。

イチゴパックや玉子のパックの底に穴を開けたものを、トレーとして利用しても良いですね!
②トレーに種をまく場合は、まばらに散らばるようにまき、軽く土をかぶせたら土の表面を手のひらで軽く押さえます。ポットの場合は、土に5mm位の深さの穴を指先で押しあけて、一カ所に2~3粒ずつ種を入れたら、土を軽くかぶせ、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
③優しい水流で水やりします。
*発芽するまでは、明るい日陰で土を乾かさないように管理します。
*トレーにまいた場合は、本葉が数枚出て来たら、ポットに移植して育てます。

トレーに種まきした場合、発芽したらスコップでザっと苗をすくって、そのまま花壇に移植してもいいのだっぴー!
*ポットにまいた場合は、発芽したら適宜間引きながら育てます。本葉が4~6枚程度出たら、花壇や植木鉢に定植しましょう。

気温が暖かくなってきたら、直まき(花壇などに直接種をまく)することも出来ますよ!
直まきする場合は、種まきする場所の土に堆肥や腐葉土を入れて、よく耕してからまくようにしましょう。
挿し芽
多年草タイプの場合は、5~6月頃に挿し芽で増やす事が出来ます。
①ポットに、挿し木用の土か赤玉土を入れて、水で湿らせておきます。
②しっかりとした茎を切り取り、2~3節ずつ(節は葉が出ている部分)に切り分けます。下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
③葉を取り除いた下の節が、土の中に隠れるように、挿し穂をポットの土に挿します。
④優しい水流で水やりします。
*発根するまでは、明るい日陰で土を乾かさないように管理します。
植え付け
5~6月頃が適期です。
市販の苗を選ぶときは、がっしりとしていて株元のぐらつきがなく、葉が綺麗な苗が良いです。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて、高さを調整します。根鉢は崩さないようにしましょう。また深植えにすると、過湿になって病気にかかりやすくなりますので気を付けましょう。

水はけが良くない場合は、レイズドベッドに植えるか、盛り土をして花壇に植え付けても良いのだっぴー!
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*株と株の間は、15~20cm程度間隔をあけておきましょう。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、鉢底石を1.5cm位の高さまで敷きます。鉢底石はまとめてネットに入れておくと、扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。
土は、水はけと通気性の良いものが適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。

私はどちらの場合でも、軽石小粒や川砂などを少し混ぜて使っていますよ!水はけが良くなります。
③土の上にポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
多年草タイプは、5~6月頃に古い土を軽く落として、新しい土に植え替えましょう。
水やり
乾燥した環境を好みます。水のやり過ぎに気を付けて、乾かし気味に育てましょう。
地植えの場合・・・根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は、特に水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
その後の生育期間中には、月に一度緩効性化成肥料を施すか、または10日に一度程度、薄めた液肥を水やり代わりに施しましょう。
病害虫
立ち枯れ病
土壌病原菌が原因で、高温多湿や水はけが悪いとかかりやすいです。また深植えや、株元がグラグラして傷が付くことでかかりやすくなります。水はけの良い場所で乾かし気味に育て、支柱を立てて予防しましょう。
ハダニ、ナメクジ
高温乾燥の時期にハダニが付きやすいです。葉の裏に水をスプレーすると予防できます。
ナメクジは、夜行性ですので夜にパトロールして捕まえるか、または昼間に鉢底の裏側や石の陰などを探して捕まえましょう。
必要な作業
花がら摘み
苞は咲き進むと、縦に長く伸びていきます。下の方は茶色く変色してしまいますので、見苦しくなったら摘み取りましょう。
切り戻し
6~10月の開花期間中に、伸び過ぎて株が過密になってきたら、切り戻しましょう。新しく脇芽が出て来ている上のあたりでカットします。

短く切り過ぎてしまうと、枯れてしまう事があるのだっぴ―。気を付けるのだっぴ―!
支柱立て
背丈が高くなる品種を育てている場合には、支柱を立てるようにしましょう。株元がグラグラすると、傷がついて病気になりやすいですので、支柱で支えましょう。
まとめ
センチニコウ(千日紅)は、小さなボールのような姿で、とても可愛らしく花壇を彩ってくれます。他の草花との相性も良く、いろいろなお花と組み合わせても素敵になります。花壇にお花が少なくなる夏の間も、暑さに負けずに咲かせてくれるのはとても嬉しいです。また枝を切って、家の中で逆さに吊るしドライフラワーにすると、長い期間楽しむ事が出来ます。あまり手間がかからず、とても育てやすいですのでおすすめです!ぜひ育ててみて下さいね。
千日紅の育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけの良い場所で
- 乾かし気味にして
- 適宜切り戻しをして


あなたのお庭やベランダに、たくさんのセンニチコウ(千日紅)が咲きます様に。


暑さに負けずに、たくさん咲かせてくれるのが楽しみだなっぴー!

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