豊富な葉色があり、カラーリーフとして素敵なヒューケラ。
葉を鑑賞するだけでなく、小さなお花も楽しむ事が出来ます。
今回の記事では、ヒューケラの育て方、植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ヒューケラはどんな花でしょう?
カラーリーフとして良く葉が茂り、日陰でも元気に育ちますのでとても人気があります。常緑ですので、一年中美しい色合いの葉を楽しむ事が出来ます。原産地は北アメリカ大陸で、和名は「ツボサンゴ」です。
葉色は、ライムグリーンの鮮やかな色合いのものや、オレンジ色、キャラメル色、緑色、黄色、赤紫色などさまざまあります。また、葉脈が浮き出ているタイプのものや斑入りの葉など、たくさんの色や模様があります。葉の直径は、3~10㎝程度です。

コンパクトな草姿ですので、寄せ植えの材料としても利用できます。いくつかの葉色のものを組み合わせて、ヒューケラ同士で寄せ植えにしても素敵になります。グラウンドカバーとして利用したり、鉢植えやハンギングバスケットなどに植えたりしても良いです。

また、春には葉の間からスッと細い花茎を立ち上げて、奥ゆかしい小さなお花を咲かせてくれます。最近では、たくさんの花茎を立ち上げて、赤やピンクのお花を咲かせてくれる品種もあり、春のお庭をにぎやかに彩ってくれます。

耐寒性が強く、ほとんど手間がかからずに育てられますので、初心者の方でも大丈夫です。最近では、品種改良によって、耐暑性のある品種も増えています。

葉の美しさはもちろんですが、奥ゆかしいお花が咲くのも楽しみの一つです!

建物の側や塀の際などの日陰でも育つのは、ありがたいのだっぴー!
ヒューケラ |
科名 ユキノシタ科 |
特性 耐寒性多年草 |
花期 5~7月中旬頃 |
草丈 20~80cm |
耐寒性 強 耐暑性 普通 |
ヒューケラの育て方は?
適した場所
半日陰~日陰の、水はけの良い場所が適しています。
土は、乾き気味~適湿のものが適しています。
夏越し
蒸れには少し弱いです。また夏の直射日光が当たると葉が焼けたり、葉色が悪くなったりします。夏場は、直射日光や西日の避けられる場所(落葉樹の下など)が適しています。
鉢植えの場合は、夏場は風通しの良い半日陰の場所に移動させましょう。
土の水はけにも、気を付けましょう。また、夏場には肥料分が残らない様にしましょう。

葉の色が薄めの品種は、濃い色合いの葉の品種に比べると、葉緑素が少なくなりますので、若干株が弱く生育も遅いです。夏場は特に注意が必要です。
冬越し
耐寒性は強く、-10℃~-20℃位までは耐える事が出来ます。特別な冬越しの対策は必要ありません。
増やし方
挿し木や株分けで増やすのが一般的です。一部の品種では、種まきで増やす事も出来ます。
種まき
適期は、春(4~5月頃)と、秋(10月頃)です。

とても細かい種なのだっぴー!
①底に穴のあいたトレー等に種まき用の土を入れて、水で湿らせておきます。
②土の上に、まばらに散らばるように種をまきます。
③薄く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④種が流れない様に、優しい水流で水やりします。霧吹きで水やりしても良いです。
*発芽するまでは土を乾かさない様に、明るい日陰で管理します。
挿し芽
適期は、5~6月頃です。

古株になって茎が立ち上がったものや、脇芽がたくさん出ているものは、挿し芽がしやすいのだっぴー!挿し芽をして、株を更新させると良いのだっぴ―!
①ポットに挿し木用の土か赤玉土を入れて、水で湿らせておきます。
②しっかりとした茎の先を、5cmほど切り取り、先を軽くカットします。下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして挿し穂を作ります。
③挿し穂の、葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿します。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*発根するまで、土を乾かさない様に明るい日陰で管理します。ポットの土に根が十分に回ってきたら、花壇や植木鉢に定植しましょう。
株分け
適期は、春(3~4月頃)と秋(9~10月頃)です。
①株を掘り上げるか、又は植木鉢から取り出して、土を落とします。
②固まった根鉢に、ハサミなどで切り目を入れたら、手で株を割ります。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私は、2~4株くらいまでに分けることが多いです。
③分割したそれぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、春(3~4月頃)と秋(10~11月頃)です。
温暖な地域では、真夏以外であればいつでも植え付けることが出来ます。寒冷な地域では、春に植え付けましょう。

ヒューケラは根が浅いので、寒冷な地域では冬場は霜で土が持ち上がって、株が浮いてしまう事があるのだっぴー。
市販の苗を選ぶ場合は、株元のぐらつきがなくがっしりとしていて、葉が綺麗でよく茂っているものを選びましょう。
地植えの場合

ヒューケラは夏の直射日光が苦手なのだっぴー!地植えにする場合は、直射日光が避けられる場所、落葉樹の下など夏場に日陰になる場所を選ぶと良いのだっぴー!
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を入れて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。

株元が土の中に隠れない様に(深植えにならない様に)、植え付ける場所の土より少し高い位置に植え付ける様にしましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に鉢底石を、1.5cm位の高さまで敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけの良いものが適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3の配合用土でも良いです。どちらの土も、さらに軽石小粒や川砂、パーライトなどを少量混ぜてさらに水はけを良くしてもよいです。
③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた時の土の表面が来るようにウォータースペースをあけておきましょう。
株元を土の中に埋めてしまわない様に(深植えにならない様に)気を付けましょう。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
地植えの場合・・・3~5年に一度程度、株分けを兼ねて植え替えましょう。
鉢植えの場合・・・1~2年に一度、新しい土に植え替えましょう。
水やり
植え付けた後、根が張るまでの間は土を乾かさない様にします。
根付いた後は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。

大株に育つと、かなりの乾燥にも耐えられるのだっぴ―!
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施しておきます。
その後の追肥は、春(3~4月頃)と秋(10~11月頃)に粒状の化成肥料を株の周囲に施すか、又は2週間に1回程度、液肥を施しましょう。

夏の高温期には、肥料分が残らない様にするのだっぴー。
病害虫
ネマトーダ
風通しや水はけが悪いと発生しやすいです。根や茎に寄生する細長く小さな虫で、植物の生育を阻害してしまいます。
アブラムシ
新芽や茎などに寄生して汁を吸い、植物を弱らせてしまいます。病気を媒介することもありますので、見つけたらすぐに取り除きましょう。
カイガラムシ
枝などに寄生して汁を吸い、植物を弱らせてしまいます。枝に白い殻のようなものを見つけたら、歯ブラシでこすり落としましょう。
ナメクジ、ダンゴムシ
日陰で湿り気のある場所に多く発生します。葉を食害しますので、見つけたら駆除しましょう。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらは、株元で摘み取っておきましょう。
その他の作業
・枯れた葉は、こまめに取り除いておきましょう。風通しが良くなり、見た目も美しくなります。
・古株になると茎が立ち上がってきますので、腐葉土等で茎が隠れるように覆う(増し土)と、新しい根が伸びて、株を更新することが出来ます。
まとめ
ヒューケラは、とても素敵な葉を一年中楽しむ事が出来ます。私はいくつかの品種を、同じ鉢に組み合わせて寄せ植えにして楽しんでいます。細い茎をひょろりと伸ばして、奥ゆかしいお花を咲かせてくれる姿も、とても可愛らしいです。日当たりの良くない場所でも元気に育ちますので、ありがたい存在です。ぜひお気に入りの葉色のものを見つけて育ててみて下さいね!おすすめです。
ヒューケラの育て方のポイントは・・・
- 日陰~半日陰の場所で、真夏の直射日光に気を付けて
- 根付いた後は、乾燥気味に育てて
- 適宜株を更新して


あなたのお庭やベランダに、素敵なヒューケラが育ちます様に。


美しい葉はもちろん、奥ゆかしいお花が咲くのも楽しみだなっぴー!

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