初夏から秋の花壇を、たくさんのお花で彩ってくれるクナウティア。
風に揺られてふんわりと咲く姿は、とても雰囲気があります。
今回の記事では、クナウティアの植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
クナウティアはどんな花でしょう?
初夏から秋にかけて、スッと立ち上げた花茎に、花径4cm程度のふんわりとしたかわいいお花を咲かせてくれます。花茎は枝分かれして、次々とたくさんのお花を咲かせてくれます。花色は赤、紫、ピンクなどがあります。草丈は、品種によってさまざまです。
暑さに強く開花期間が長いですので、お花の少なくなる夏の庭を素敵に彩ってくれます。ナチュラルな雰囲気のお花ですので、花壇に植えても単体で鉢植えにしても素敵な景色になります。
切り花にして、お部屋に飾っても素敵です。

原産地は地中海沿岸地域で、短命な多年草です。過湿になるのが苦手ですが、耐暑性もあり、耐寒性もありますので、丈夫で育てやすく初心者の方でも大丈夫です。
種まきで育てた場合は、開花するのは翌々年の初夏からになります。ですので、市販の苗を購入して植え付けるのが一般的です。
お花の形がスカビオサに似ていますが、スカビオサ(マツムシソウ科)とクナウティア(スイカズラ科)は分類上、別の植物になります。

お花の形が、スカビオサと良く似ているのだっぴー!

ですが、スカビオサ(マツムシソウ科)とクナウティア(スイカズラ科)は分類上、別の植物ですよ。
クナウティア |
科名 スイカズラ科 |
特性 耐寒性多年草 |
花期 5~10月 |
草丈 40~100cm前後 |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
クナウティアの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い環境が適しています。
夏越し
暑さには強いですが、過湿を嫌がります。
水はけの良い土に植えて、水のやり過ぎに気を付けましょう。
冬越し
寒さにも強く、-10℃位までは耐える事が出来ます。地上部が常緑のままで冬越しします。
戸外で冬越し出来ますが、土が凍るくらい寒冷な地域では、株元をマルチングしておくと安心です。
鉢植えで育てている場合には、軒下など霜の当たらない場所に移動させておきましょう。
増やし方
種まきか挿し木、株分けで増やす事が出来ます。
種まき
適期は、秋(9~10月頃)です。
寒さに当てることで発芽する種です。秋に採取した種は、すぐにまきましょう。それ以外の時期に種まきをする場合は、冷蔵庫に1~2か月ほど入れてからまくと良いです。
①底に穴のあいたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②土の上に、まばらに散らばるように種をまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③種が流れないように、優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発芽するまでは土を乾かさない様に、明るい日陰で管理します。発芽したら日向に移動させましょう。
*本葉が3~4枚程度になったらポットに移植して育てます。ポットの土に、十分に根が回ったら、花壇や植木鉢に定植します。

種まきで育てた場合は、お花が咲くのは翌々年の春からになります。気長に育てて下さいね。

環境が合えば、こぼれ種でも増えるのだっぴ―!
挿し木

挿し木は、比較的容易ですのでおすすめです。
クナウティアは短命な多年草ですので、枯れて無くなってしまわない様に、毎年挿し木をして株を更新しておくと安心です。
適期は、春(5~6月頃)か秋(9~10月頃)です。
①ポットに挿し木用の土か赤玉土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②しっかりとした茎を切り取り、先を軽くカットして、2~3節ずつに切り分けます。下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は半分くらいの大きさにカットして挿し穂を作ります。
③葉を取り除いた下の節が、土の中に隠れるようにポットの土に挿し穂を挿します。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*発根するまでは、土を乾かさない様に明るい日陰で管理します。
株分け
適期は、春か秋です。
十分に大きく育ってから行いましょう。株分けする2~3日前から、水やりを控えておくと株分けしやすいです。
①株を掘り起こすか又は植木鉢から取り出し、土を落とします。
②根鉢にハサミなどで切り目を入れたら、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に気をつけましょう。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私は2~4株くらいまでに分けていますよ。
③分割したそれぞれの株を植え付けます。
植え付け
春と秋が適期です。
市販の苗を選ぶ時は、葉がきれいで全体ががっしりとしているもので、植え付ける場所に合った草丈のものを選びましょう。
土は、肥沃で水はけの良いものが適しています。
地植えの場合
①アルカリ土壌を好みますので、植え付けの2週間くらい前に、植え付ける場所の土に苦土石灰を混ぜて良く耕しておきます。堆肥や腐葉土も混ぜておきましょう。水はけを良くするために、軽石小粒や川砂などを混ぜても良いです。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。鉢底石は、まとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけが良く肥よくなものが適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。
③ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた時の土の表面が来るようにウォータースペースをあけておきましょう。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
地植えの場合・・・ほとんど植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合・・・1~2年に一度程度、一回り大きな鉢に植え替えるか、又は株分けを兼ねて植え替えましょう。
水やり
乾燥には割と強いですが、過湿には弱いですので、水のやり過ぎに気を付けましょう。
地植えの場合・・・根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は、特に水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
地植えの場合・・・その後の追肥は、春に緩効性肥料を株元に施しましょう。
鉢植えの場合・・・春と秋に、緩効性肥料を株元に施しましょう。
病害虫
病害虫の被害は、特にありません。

丈夫で育てやすく、助かるのだっぴー!
必要な作業
花がら(咲き終わったお花)摘み
花柄はこまめに摘んでおきましょう。また、次のお花を咲かせてくれます。
花茎のお花が全部咲き終わったら、株元でカットしておきましょう。また新しい花茎が立ち上がって、お花を咲かせてくれます。
採種(種とり)
種をとる場合は、花がらを摘まずにいくつかそのまま残しておきます。茶色く枯れて来たら収穫します。秋に収穫した種は、すぐに種まきしましょう。
支柱立て
草丈が高くなる品種の場合は、倒れない様に支柱を立てて支えておきましょう。
その他
枯れた葉などは、こまめに摘み取っておきましょう。蒸れを防いで、風通しが良くなります。
まとめ
クナウティアはとてもナチュラルな雰囲気があるお花です。毎年かわいいお花を次々と咲かせてくれます。私はクナウティアがとても好きで、挿し木をしていくつも増やし、地植えにも鉢植えにもしています。短命な多年草ですので、毎年挿し木をして株を更新しながら育てるのが良いと思います。とてもかわいいですので、ぜひ育てて下さいね。おすすめです!
クナウティアの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 過湿にならない様に、水はけの良い土で、水のやり過ぎに気を付けて
- 挿し木などで、毎年株を更新して


あなたのお庭やベランダに、たくさんのクナウティアのお花が咲きます様に。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!
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