夏から秋までの長い期間、鮮やかなお花を咲かせてくれるモナルダ(ベルガモット)。
とても育てやすく、お花や葉を収穫して、ハーブティーを楽しむ事も出来ます。
今回の記事では、モナルダ(ベルガモット)の植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
モナルダ(ベルガモット)はどんな花でしょう?
花茎をスッと立ち上げて、ふんわりと盛り上がったユニークなお花を咲かせてくれます。
鮮やかな赤いお花が、タイマツのように咲く姿から「タイマツバナ」という別名もあります。花色は赤が代表的ですが、他にもピンク、白、紫などがあります。
暑さに強く、夏から秋までの長い期間、花壇を彩ってくれます。お花が少なくなる夏の時期に、たくさんのお花を咲かせてくれますので、とても重宝します。

全草にさわやかな柑橘系の、ベルガモットオレンジに似た香りがあるので「ベルガモット」と言う別名があります。ハーブティーやポプリ等にも利用されています。
また、お花には蜜が多く、ミツバチが多く集まってくるので「ビーバーム」などの別名もあります。
北アメリカ、カナダ、メキシコが原産地です。多年草タイプのものと一年草扱いのものがあります。多年草タイプのものは、年々大株に育ちます。草丈も品種によって高生のものから、矮性のものまであります。
レモン ベルガモットは、一年草タイプです。モナルダ プンクタータは短命な多年草ですので、一年草扱いにされることが多いです。

切り花にしてお部屋に飾っても良いですね。ドライフラワーにすると鮮やかな色が残って素敵ですよ!

丈夫で育てやすく、初心者の方でも大丈夫なのだっぴー。
モナルダ(ベルガモット) |
科名 シソ科 |
特性 ハーブ、多年草、一年草 |
花期 6~9月 |
草丈 40~100cm |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
モナルダ(ベルガモット)の育て方は?
適した場所
日当たりと風通しの良い場所が適しています。土は、水はけの良いものが適しています。
夏越し
暑さには強いですが、株が蒸れると病気にかかりやすいですので、夏場は風通し良く管理しましょう。鉢植えで育てている場合には、風通しの良い場所に移動させても良いです。
こみ合った部分は、適宜すき込んでおきましょう。
冬越し
多年草タイプのものは、冬は地上部は無くなりますが、初夏になるとまた芽吹いて来ます。枯れた地上部は、冬の前に地際でカットしておきましょう。
寒さには強いですが、寒冷な地域では、冬は株元をマルチングしておくなど防寒対策をしておく方が安心です。鉢植えで育てている場合には、軒下など霜の当たらない場所に移動させましょう。
増やし方
種まきや挿し芽、株分けで増やす事ができます。
地下茎で増えるモナルダの場合は、新しく出てきた芽を掘り上げて別の場所に植え付け、増やす事も出来ます。
種まき
適期は春(3~4月頃)と秋(9~10月)です。
①底に穴のあいたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②土の上に、まばらに散らばるように種をまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③種が流れない様に、優しい水流でたっぷりと水やりします。
*発芽するまでは、土を乾かさない様に明るい日陰で管理します。発芽したら、日なたに移動させましょう。
*本葉が3~4枚出て来たら、ポットに移植します。ポットで育てて根が回ってきたら、花壇や植木鉢に定植しましょう。
挿し芽
適期は、5~6月頃です。
①ポットに、挿し木用の土か赤玉土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②しっかりとした茎を切り取り、先を落として2~3節ずつに切り分けます。下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は蒸散を抑えるために半分くらいの大きさにカットして、挿し穂を作ります。
③葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、ポットの土に挿し穂を挿します。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*発根するまでは、土を乾かさない様に明るい日陰で管理します。
株分け
適期は、春(3~4月頃)か秋(9~10月頃)です。ある程度大株に育ってから行いましょう。

株分けをする2~3日前から、水やりを控えておくと株分けしやすいのだっぴー。
①株を掘り上げるか、又は植木鉢から取り出し、土を落とします。
②固まった根鉢にハサミ等で切り目を入れたら、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に気をつけましょう。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4株くらいまでに分けていますよ。
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、春(3~4月頃)か秋(9~10月頃)です。
市販の苗を選ぶときは、ぐらつきが無くがっしりとしていて、葉が綺麗なものを選びましょう。
多年草タイプのモナルダは年々大株に育ちますので、間隔を大きめにあけておきましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。軽石小粒や川砂を混ぜても良いです。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
根詰まりしやすいですので、大きめで、ある程度深さのある鉢に植え付けましょう。
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。鉢底石は、まとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけと適度な水もちのある土が適しています。市販の草花用培養土かハーブの土又は赤玉土7:腐葉土3で配合した土で大丈夫です。
③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、苗を植えた時の土の表面が、鉢の縁から1.5cm位下になるようにウォータースペースをあけておきましょう。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
多年草タイプのものは、適宜植え替えましょう。
地植えの場合・・・数年間は植え替えの必要はありません。株が大株に育ち、込み合ってくるようなら、株分けを兼ねて植え替えましょう。
鉢植えの場合・・・2年に1回程度、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを兼ねて植え替えると良いでしょう。
水やり
過湿を嫌がりますが、乾燥のし過ぎも良くありません。土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
地植えの場合・・・根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は、特に水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。極端な乾燥には弱いですので、水切れしないように気を付けましょう。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施しておきます。
その後の追肥は、春(3~4月頃)と秋(9~11月頃)に緩効性肥料を株元に施すと、花付きが良くなります。
鉢植えの場合は、開花期間中に2週間に一度程度、薄めた液肥を施しても良いです。
病害虫
病害虫には割と強いですが、まれに以下のような病害虫の被害が見られます。
うどんこ病
茎や葉に、粉をまぶしたようなカビが広がります。見つけたら早めに病気の部分を摘み取ります。風通しの良い場所で育てて予防しましょう。
アブラムシ
新芽や蕾に付き、汁を吸います。病気を媒介することもありますので、見つけたらすぐに手で取り除きましょう。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
咲き終わったお花は、こまめに摘み取っておきましょう。
花がらの付いている下の節(葉の付いている所)の上の部分でカットしておきます。
切り戻し、剪定
6~7月頃に、全体を半分くらいの草丈まで切り戻し、勢いのない枝を間引いておきましょう。風通しが良くなり、蒸れを防ぐ事が出来ます。
また、混み合った場所の枝も、適宜間引いておくと良いです。
収穫
葉や花を摘んで、フレッシュハーブティーとして、爽やかな香りを楽しむ事が出来ます。サッと洗って乾燥させておくと、ドライハーブティーにも利用できます。また切り花にしてお部屋に飾ったり、逆さに吊るしてドライフラワーとして楽しむことも出来ます。
その他
枯れた葉などはこまめに取り除き、風通し良く育てましょう。
地下茎で増える品種のものは、どんどん広がって行きますので、増やしたくない場合は、適度に抜いて整理しましょう。
まとめ
モナルダ(ベルガモット)は、ユニークなお花の形で、夏の暑さにも負けずに元気にお花を咲かせてくれます。パッと目をひくお花で、爽やかな香りも素敵です。また、花壇のお花が少なくなる真夏に、鮮やかに咲いてくれますので、とてもありがたいお花です。その上収穫して、ハーブティーにも利用出来ます。とても丈夫で育てやすいですので、初心者の方でも大丈夫です。ぜひ育てて下さいね。おすすめです!
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 水はけの良い環境で
- 真夏に株が蒸れない様に気を付けて


あなたのお庭やベランダに、たくさんのモナルダ(ベルガモット)のお花が咲きます様に。


お花がたくさん咲くのが楽しみだなっぴー!
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