丸い葉としわ感のあるお花が、とても愛らしいナスタチウム。
エディブルフラワーやコンパニオンプランツとしても利用できます。
今回の記事ではナスタチウムの育て方、種まきや植え付け、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ナスタチウムはどんな花でしょう?
ペルーやコロンビア原産の一年草で、蓮の葉に似た丸い葉と金色の花を付ける所から「金蓮花(キンレンカ)」という和名が付けられました。

初夏から秋にかけて、長く伸ばした茎の先にしわ感のあるかわいいお花を咲かせてくれます。ハンギングバスケットに最適ですが、地植えや鉢植えにしても素敵になります。
花色は、黄、赤、オレンジなどで、近年ではアプリコット色もあります。花は、一重咲きと八重咲きのものがあり、葉に斑が入っている品種もあります。
花や葉、種にピリリとした辛味があり、エディブルフラワー(食用花)としてサラダや料理の彩に利用できます。

また独特の香りがありますので、アブラムシを遠ざけるコンパニオンプランツとして利用することも出来ます。
本来はつる性なのですが、あまりつるが伸びない矮性品種が多く流通しています。

茎葉に水分を多く含む性質(多汁質)ですので、乾燥に強いですよ!

水のやり過ぎに気を付けて育てると良いのだっぴー!
ナスタチウム |
科名 ノウゼンハレン科 |
特性 春まき1年草 |
花期 6~10月 |
草丈 20~30cm |
耐寒性 弱 耐暑性 弱 |
ナスタチウムの育て方は?
適した場所
日当たりと水はけの良い、やや乾燥気味の環境が適しています。

冷涼な気候で、痩せた土地を好みますよ。
夏越し
高温多湿の環境には弱いです。夏場は花付きが悪くなり、枯れてしまったり、草姿が乱れてしまったりする事が多いです。
夏の前に全体を切り戻して、明るい半日陰に移動させましょう。株が元気であれば、秋に再び開花します。
冬越し
一年草ですので耐寒性は弱いです。冬には枯れてしまいます。
増やし方
種まきと挿し芽で増やす事が出来ます。
種まき
適期は、春(3~5月頃)です。 発芽適温は15~20℃ですので、温暖な地域では3~5月頃、寒冷な地域では4~5月頃です。
種は一晩水につけて、給水させてからまくと良いです。

大きめの種なのだっぴー!

ポットにまいてそのまま育苗する方が、植え替えの手間がかからずおすすめです。
①ポットに草花用培養土を入れて、その上に種まき用の土を1cm程度入れたら、水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②種を2~3粒置いたら、種まき用の土を1cm程度かぶせます(覆土)。
③優しい水流で水やりします。
*発芽するまで、土を乾かさないようにして明るい日陰で管理します。
*発芽したら、適宜間引きながら育てます。
*本葉が2~3枚出てきたら、株間を20cm程度あけて定植します。

移植を嫌がるので、なるべく小さな苗のうちに定植するのだっぴー!

種まきの時期をずらして、次々と咲かせるようにしても良いですね。
挿し芽
適期は、6月頃です。
①ポットに挿し木用の土か赤玉土を入れて、水で湿らせておきます。
②しっかりした茎を2~3節程度の長さで切り取り、下の節に付いている葉を取り除き、上部を摘心(カット)して挿し穂を作ります。
③葉を取り除いた下の節が、土の中に隠れるようにポットの土に挿します。
④優しい水流で水やりします。
*発根するまでは、風通しの良い明るい日陰で管理します。
植え付け
適期は3月下旬~5月下旬です。
移植を嫌がりますので、市販の苗を購入した場合はなるべく早く植え付けましょう。
市販の苗を選ぶ時には、葉がきれいで、茎がしっかりしている苗を選びましょう。下葉が黄色くなっているものやひょろりと伸びすぎているものは避けましょう。
地植えの場合
①植えつける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。直根性で移植を嫌いますので、根鉢は崩さないようにしましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*株が横に広がりますので、他の植物との間隔を広めに(20~30㎝程度)あけておきましょう。
鉢植えの場合
5~6号鉢(直径15~18cmの鉢)に1株が目安です。
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。
土は、水はけと通気性のよいものが適しています。市販の草花用培養土か、赤玉土7:腐葉土3で配合した土に軽石小粒を混ぜた土でも大丈夫です。
③土の上にポットから取り出した苗を入れて、高さを調整します。根鉢を崩さないようにしましょう。
鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースを空けておきましょう。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。

植えつけた後すぐに、葉を5~6枚残して摘心すると、枝数が増えて花がたくさん咲きますよ!
植え替え
一年草ですので、植え替えの必要はありません。
水やり
水やりは控えめにして、乾かし気味に育てましょう。

水をやり過ぎると、茎が間延びして草姿が乱れやすくなってしまいます。
地植えの場合・・・根付いた後は、水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
肥料を控えめに育てた方が、花付きがよくなります。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を土に混ぜておきます。
地植えの場合・・・植え付けた後は、特に肥料は施さなくても大丈夫です。
鉢植えの場合・・・植え付けた後は、生育開花中(6~10月頃)に、薄めた液肥を月に1~2回程度施しましょう。真夏は施さなくても大丈夫です。

真夏は、お花も弱っているので肥料を切るのだっぴー!
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病害虫
ハダニ
葉裏から汁を吸い取って、葉がかすり状になります。水に弱いので、葉裏に水をスプレーすると予防できます。
ハモグリバエ
幼虫が葉の中に入り込んで食害しますので、葉に曲がりくねった白い線が入ります。白い線の先端を指で潰すか、葉を摘み取るかします。

食用に出来るので、薬剤は出来るだけ使いたくないですね。
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必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらは花茎の付け根から、こまめに摘み取りましょう。
切り戻し
適宜摘心(枝の先をカットする)をすると、脇芽が伸びて花数が増えます。
梅雨が明けた頃に、全体を草丈の3分の1位の所で切り戻しましょう。夏越し出来れば、秋にまた開花します。
枯れた葉摘み
枯れた下葉や黄色くなっている葉をこまめに摘み取るようにすると、風通しが良くなり、病害虫の予防になります。
まとめ
ナスタチウムは、丸い葉としわ感のあるお花がとても可愛らしい、私の大好きなお花です。元気が出る色合いの花を植えるとパッと華やかで目を引きます。私も毎年、種まきをして育てています。種まきは割と容易ですので、ぜひ挑戦して頂きたいです。夏場の管理が少し難しいのですが、ぜひ育ててみて下さいね。おすすめです!
ナスタチウムの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 水やりと肥料は控えめに
- 適宜、切り戻しをして


あなたのお庭やベランダに、たくさんのナスタチウムのお花が咲きます様に。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー

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