白地に紫色の模様が入る小さめの花が、とても可憐なパンダスミレ。
かわいい上に丈夫で育てやすく、とても人気のあるお花です。
今回の記事ではパンダスミレの育て方、植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
パンダスミレはどんな花でしょう?
花の模様がパンダを思わせるので、この名が付けられました。
「ツタ(ツル)スミレ」や「タスマニアンビオラ」とも呼ばれています。原産地はオーストラリアです。

茂った丸い葉の間から、細い花茎をスッと伸ばして、花茎の先に2cm程度の小さめのお花を咲かせてくれます。 一本の花茎に、一つのお花が咲きます。
ランナーが伸びて、どんどん横に広がって増えますので、グランドカバーとしても利用できます。

茎がとても細いですので繊細に見えるのですが、割と丈夫で育てやすく、環境が合えばどんどん広がります。

我が家でも、もう何年もの間、毎年咲いてくれていますよ! とてもユニークで可愛らしい花姿です!

見ていると、なぜか癒されるお花なのだっぴ―!!
パンダスミレ | |
科名 スミレ科 | |
特性 多年草 | |
開花期 4~10月 | |
草丈 5~15㎝ | |
耐寒性 普通 耐暑性 やや弱 |
パンダスミレの育て方は?
適した場所
日向~明るい半日陰の、水はけと風通しの良い場所が適しています。
半日陰や日陰でも良く育ちます。

落葉樹の下の半日陰の場所で、元気に育っているのだっぴ―
夏越し
夏の強い日差しや高温多湿の環境は苦手です。 残念ながら、枯れてしまう事もあります。
地植えの場合・・・植え付ける時には、一年を通して半日陰になる場所を選びましょう。
または梅雨の頃に、鉢に移植して、軒下などに移動させましょう。
鉢植えの場合・・・夏場は、軒下など日陰か半日陰になるような場所に移動させましょう。
冬越し
耐寒温度は―3℃程度です。
強い霜に当たると、根が凍って枯れてしまう事があります。
寒冷な地域・・・鉢植えで育てて、冬場は室内の日当たりの良い場所に取り込んだ方が無難です。
温暖な地域・・・地植えに出来ますが、霜や雪に当たると地上部が枯れてしまう場合があります。根が凍らなければ、春に新芽が出て来ます。寒冷紗などをかぶせて、防寒しておくと良いです。

温暖な地域では、常緑で冬越ししますよ。我が家では鉢植えで育てているのですが、冬場は戸外の軒下に移動させています。
増やし方
株分けで増やす事が出来ます。
ランナーで伸びた節(葉が出ている部分)の部分を切り離して、増やす事も出来ます。
株分けの場合
春か秋が適期です。

株分けを行う3日くらい前から、水やりは控えておくのだっぴー!
①株を掘り上げるか、又は鉢から取り出して土を落とし、はさみやカッター等で固まった根株に切り目を入れます。
②芽を傷つけない様に気を付けて、手でざっくりと大きめに株を割ります。

あまり細かく分けてしまうと、翌年は花が咲かないことがあります。少し大きめに割るようにします。
②分割した株を、それぞれ植え付けます。

ランナーの場合
伸びたランナーの節が、土と接した部分から根が出てきます。この節の根が根付いた頃に、親株からランナーを切り離して鉢やポットに植え替えます。


ランナーの節が土に接するように伸ばしておくと、そのまま増やす事が出来るのだっぴー!針金などで、地面に止めておいても良いのだっぴ―。

ランナーの節から葉が出ているので、その部分を切り離して、ポットの土に挿しておいても根が出て来ますよ!挿した後は、明るい日陰で土が乾かないように管理しておきましょう。

植え付け
適期は4~6月と10月です。真夏と真冬は避けましょう。
環境が合えば、ランナーを伸ばしてどんどん増えますので、あまり増やしたくない場合には、鉢植えで育てましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。 元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。 根鉢は軽くほぐしておきます。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
苗が入っていたポットより、一回り程度大きい鉢に植え付けましょう。
①植木鉢の底に鉢底石を1.5cm位の高さまで敷きます。 鉢底石はまとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。 元肥の緩効性肥料も入れておきましょう
土は、市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土で大丈夫です。

軽石小粒や川砂を混ぜて、さらに水はけを良くしてもいいですね。
⓷ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。 鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースを空けておきましょう。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
鉢植えでは、すぐに根詰まりしてしまいます。
春(4~6月頃)か秋(10月頃)に、一回り大きい鉢に植え替えるか、または株分けして同じ植木鉢に新しい土で植え替えても良いです。

植え替えする時に、枯れた葉や傷んだ根などは取り除いておきましょう。
水やり
土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
水のやりすぎは、根腐れの原因になりますので気を付けましょう。
地植えの場合・・・植え付けた後、根付くまでは土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は、水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。

鉢植えにしている場合、真夏は朝にたっぷりと水やりをしても、夕方には葉がしおれてしまう事があります。様子を見て、夕方にも水やりした方が良い場合もありますね。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
あまり多くの肥料を必要としませんが、植え付け後は、春(4~6月頃)と秋(10~11月頃)に、緩効性肥料を少量施すか、2週間に一度程度、薄めた液肥を施すと花付きがよくなります。

真夏は植物もバテているので、肥料は切るのだっぴ―
病害虫
蝶の幼虫
ツマグロヒョウモンという蝶の幼虫が、春から秋にかけて葉を食べつくす食害があります。
幼虫を見つけたら、取り除きましょう。

黒に赤い模様が入った幼虫です。わが家では、ビオラに付いている事が多いです。
成虫は、オレンジに黒い斑点が入ったかわいい蝶になりますよ!幼虫の数が少なく、被害がそれほど無い場合には、蝶になるまでそのままにしています。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらは、花茎ごと株元近くから摘み取りましょう。また次々と蕾が立ち上がり、お花を咲かせてくれます。
枯れた葉摘み
枯れた下葉などは、こまめに取り除くようにしましょう。蒸れを防いで、風通しが良くなります。
まとめ
パンダスミレは、小さくてとても愛らしいお花を咲かせてくれます。花の咲く期間が長く、その上あまり手間もかからず丈夫ですので、初心者の方でも安心して育てられます。わが家のパンダスミレも、もう何年も鉢植えで元気に育っています。ランナーを次々と伸ばし、伸ばしたランナーの節から簡単に株を増やすこともできます。おすすめのお花ですので、ぜひ育ててみて下さいね!
パンダスミレの育て方のポイントは、、、
- 水はけと風通しの良い場所で
- 夏の強い日差しと蒸れに気を付けて
- 土が凍るくらいの寒い地域では、冬場は室内に取り込んで

あなたのお庭やベランダに、たくさんのパンダスミレのお花が咲きます様に。


パンダに似たお花が、たくさん咲くのが楽しみだっぴー!!

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