真っ白なかわいいお花を咲かせてくれる、玉すだれ。
たくさんのお花を一斉に咲かせてくれる姿は、とても見ごたえがあります。
今回の記事では、玉すだれの育て方、植え付けやお手入れの仕方などについてご紹介します。
玉すだれはどんな花でしょう?
細くて長い花茎を伸ばして、花茎の先に上向きに白いお花を咲かせてくれます。お花の持ちは3日程度なのですが、何度か花茎が立ち上がってお花を咲かせてくれますので、夏から秋にかけての長い期間、楽しむことが出来ます。

一斉にお花を咲かせてくれる姿は美しく、とても見ごたえがあります。別名は「レインリリー」で、土が乾いている状態の時に、まとまって雨が降った後、一斉にお花を咲かせる様子から名付けられたそうです。
ペルー原産の球根植物で、一度植え付けるとほとんど植えっぱなしで毎年お花を咲かせてくれます。良く分球して増えますし、環境が合えばこぼれ種からでも増えます。花壇や芝生の縁取りなどに利用されることも多いです。

細くて長い葉を持ちます。寒冷な地域では、冬場に地上部が枯れてなくなりますが、温暖な地域では、常緑のまま冬越しします。寒さにも暑さにも強く、手間がかからず病害虫にも強いですので、初心者の方でも育てやすいです。
*全草に毒性がありますので、草姿が似ている食用の植物(にらやねぎなど)の近くに植えないようにしましょう。

白くて美しい宝石のようなお花を「玉」、細長い葉が集まっている様子を「すだれ」に見立てて、玉すだれと名付けられたのだっぴー。

玉すだれはゼフィランサスの仲間で、ゼフィランサスには他にも、ピンク色のお花を咲かせる「サフランモドキ」や黄色い花の「キトリナ」などがあります。葉の形や草丈、耐寒性、開花時期などが違っています。
玉すだれ |
科名 ヒガンバナ科 |
特性 球根植物 |
花期 7~9月 |
草丈 15~25cm |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
玉すだれの育て方は?
適した場所
日当たり~半日陰程度の場所が適しています。
半日陰の場所では、日当たりの良い場所に比べて花付きが少なくなってしまいます。
増やし方
種まきと分球で増やすことが出来ます。

こぼれ種でも、よく増えるのだっぴー!

増えすぎる場合は、花後に種ができる前にカットして、こぼれ種で増えるのを防ぎましょう。
分球
①球根を掘り起こして、土を落とします。
②増えた球根を小分けにして、それぞれ植え付けます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
③たっぷりと水やりします。
植え付け
適期は、3~4月頃です。
球根を植え付けるか、又は球根を植え付けたポット苗を購入し、植え付けます。球根は、表面にしわやカビなどがなく、きれいなものを選びましょう。苗は、葉が綺麗なものを選びましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も入れておきましょう。
②球根を植え付ける場合は、土の表面を平らにして、深さ5cm程度掘り、3~5cm間隔に球根を植え付けます。

少し過密気味に植え付ける方が、一斉に咲いたときに豪華なのだっぴー!
ポット苗を植え付ける場合は、植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
③たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
5号鉢(直径15cm)に6~7球が目安です。
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は市販の草花用培養土か、赤玉土:7腐葉土3で配合した土に、水はけを良くするために少量の軽石を混ぜて配合した土でも大丈夫です。
③球根を植え付ける場合は、球根の上部が土で隠れる程度の浅植えになるように、高さを調整します。
ポット苗を植え付ける場合は、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
適期は、新芽が動き出す3月頃です。
数年間は、植えっぱなしで大丈夫ですが、株が増えて込み合い、花付きが悪くなってきたら植え替えましょう。
葉をつけたまま、球根を分けて植え替えると良いです。

地植えの場合は4~5年に一度程度を目安に、鉢植えの場合は2~3年に一度程度を目安にするのだっぴー!
水やり
地植えの場合・・・ほとんど水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
球根が腐る原因になりますので、肥料は控えめに施します。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
地植えの場合・・・無肥料でも育ちますので、その後の追肥はほとんど必要ありません。様子を見て、葉の色が黄色くなってきたり、花付きが悪くなったりするようでしたら、少量の緩効性化成肥料を施しましょう。
鉢植えの場合・・・その後の追肥は、春(3~4月頃)と秋(10月頃)に少量の緩効性肥料を施しましょう。
病害虫
特に病害虫の被害はありません。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらは、花茎ごと株元でカットしておきましょう。葉は、球根を太らせるためにカットせずに残しておきます。
採種する場合は、花がらを摘まずにそのままにしておきます。種が出来たら収穫しましょう。
その他の作業
温暖な地域では、冬の間に傷んだ葉などを取り除いておきます。春になるとまた新しい葉が出て来ます。
まとめ
玉すだれは、密生して白い花が一斉に咲く姿がとても美しいです。また、葉が横に広がらずにまっすぐに伸びて、倒れてこない所も良いです。我が家でも、20年ほど前に何球か球根を植えました。今では毎年密に咲き、こぼれ種でいろいろな場所から顔を出してくれています。ほとんど手間がかからずに、ほぼ植えっぱなしで育てられますので、初心者の方でも大丈夫です。にらを育てていますので、近くで栽培しないように気を付けています。ぜひ育ててみてくださいね!
玉すだれの育て方のポイントは・・・
- 日当たり~半日陰程度の場所で
- 肥料は控えめで
- 花付きが悪くなるようなら、分球をして


あなたのお庭やベランダに、たくさんの玉すだれのお花が咲きますように。


密生して一斉にお花を咲かせてくれる姿が、楽しみだなっぴー!
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