小さく集合した花を、繊細な雰囲気で咲かせてくれるレースフラワー。
まわりの草花ともよく調和し、涼し気な雰囲気です。
今回の記事では、レースフラワーの育て方や種まきの仕方、植え付け方などについてご紹介します。
レースフラワーはどのような花でしょう?
その名の通り、小さな花が集まって、繊細なレースのように広がった花を咲かせてくれます。同じセリ科のニンジンの花などにも似ていますが、花径は大きめでボリュームがあります。

葉も細く繊細ですが、茎は固く、草丈を長く伸ばして、枝分かれして多くの花を咲かせてくれます。花の咲く期間も長いです。
他の草花とよく調和し、花の持ちも良いですので、切り花としても人気があります。カスミソウのように、他の花を引き立てる花として使われることも多いです。
花色は、白が一般的ですが、他にもピンク色やシックな色合いのブラックレースフラワーもあります。

和名は、グリゼリモドキです。原産地は、地中海沿岸から西アジアにかけての地域です。
本来は多年草ですが、耐暑性が弱く、高温多湿の夏の気候に耐えることが出来ないですので、日本では一年草扱いになります。

我が家の春の庭に、欠かせない花ですよ!種まきからでも、栽培が容易です。

初心者でも、育てやすいお花なのだっぴー!
レースフラワー |
科名 セリ科 |
特性 一年草 |
花期 5~6月 |
草丈 50~150cm |
耐寒性 普通 耐暑性 弱 |
レースフラワーの育て方は?
適した場所
日当たりと水はけ、風通しの良い場所が適しています。
冬越し
苗は寒さに強く、氷点下でも耐えられますが、大きく育った状態では、寒さに弱くなってしまいます。
増やし方
種まきで、割と容易に増やすことが出来ます。
春に出回る苗を購入して、植え付けても良いです。
種まき
春まきも秋まきも出来ます。適期は、春まきは3月~4月頃、秋まきは9~11月頃です。

気温が高いと発芽しにくいですので、その場合は湿らせた種を一週間くらい冷蔵庫に入れてから種まきすると、よく発芽しますよ。
①底に穴の空いたトレーなどに、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。

ポットに新しい土を入れて、直接種まきしても大丈夫です。
②土の上に種を、まばらになる様にまいて、軽く土をかぶせます。

小さな種なのだっぴー!
⓷種が流れないように、優しい水流で水やりします。
*古い種は、発芽しないことがありますので、毎年新しい種を採取して、種まきするようにしましょう。
*発芽するまでは、土を乾かさないように、明るい日陰で管理します。
*本葉が2~3枚出てきたら、ポットに植え替えて育てましょう。
植え付け
適期は、10~11月頃です。この時期に植え付けると、大きな株に育ちます。
寒冷な地域では、春に植え付けるようにした方が安心です。

連作障害を起こしやすいですので、毎年植える場所を変えるか、新しい土に入れ替えて植えるなどして、防ぎましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、植え付けの2週間くらい前に、苦土石灰を少量混ぜてよく耕しておきます。堆肥や腐葉土も混ぜておきましょう。

連作障害を防ぐために、私は珪酸塩白土(ミリオンという名で市販されています)を少し混ぜるようにしています。
②植え付ける場所の土に、元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。根を触らないように、気を付けましょう。

直根性で移植に弱いのだっぴ―!根を触らないようにするのだっぴ―!
⓷周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*大きく育ちますので、いくつか植える場合は、株と株の間を30cm程度あけておきましょう。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、鉢底石を1cmくらいの高さになるように敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の高さになるように、土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、市販の草花用の培養土か、赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。水はけのよい土であれば、それほど選びません。
⓷土の上にポットから取り出した苗を置き、高さを調整します。根を触らないように気を付けましょう。

直根性で移植に弱いのだっぴ―!根を触らないようにするのだっぴ―!
鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
④苗の周りにも隙間のないように、土を入れます。
⑤土の表面を軽く押えたら、鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
植え替え
移植を嫌いますので、植え替えはしないで育てましょう。
水やり
土が湿った状態が続くと、根腐れしやすくなりますので、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
生育や開花には、十分な水分が必要ですので、蕾の時期に乾燥させ過ぎないように気を付けましょう。
肥料
地植えの場合・・・植え付けの時に元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。その後は、肥料はほとんど必要ありません。与えすぎると、倒れやすくなってしまいます。
鉢植えの場合・・・植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を土に混ぜておきましょう。鉢植えの場合は、肥料分が雨や水やりで流れやすいですので、生育している期間は、規定量よりさらに薄めた液肥を、10日に一度程度施します。
病害虫
立枯病
連作するとかかることがありますので、毎年植え付ける場所を変える方が安心です。日当たりと水はけの良い場所であれば、病気はほとんど見られません。
アブラムシ、ハダニなど
見つけたら、早めに防除しましょう。

何年もの間、毎年育てていますが、今まで病害虫の被害はほとんどなかったです。ただ、アゲハ蝶が好む植物のようで、幼虫が花などを食べて、ボロボロにしてしまう事が何度かありました(涙)
必要な作業
支柱立て
草丈が1mを超えるくらい大きく育つと、倒れやすくなります。支柱を立てて支えましょう。
春まきで育てた場合は、草丈がそれほど大きくなりませんので支柱は立てなくても大丈夫です。
花がら摘み
花がら(終わった花)は、こまめに取り除きましょう。茎の上の方から、2~3節切り戻すようにすると、次の花が咲きます。

早めに切って、切り花で楽しんでも良いのだっぴ―!
種を採る場合は、花がらは摘まずにそのままにしておきます。茶色く枯れきたら、採種しましょう。
まとめ
レースフラワーは、とても大きく育ちますので、花壇では後方に植えると良いです。花が繊細ですので重い印象にはなりませんし、他の草花とよく調和して素敵な景色を作ってくれます。わが家でも、毎年種取りをして、種まきから育てています。発芽も良く、種まきからでも育てやすいお花ですので、ぜひ種まきに挑戦して下さいね。初心者でも育てやすく、おすすめです!
レースフラワーの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけの良い環境で
- 植え付けの時に、根を触らないように気を付けて
- 水やりは控えめで


あなたのお庭やベランダに、たくさんのレースフラワーが咲きます様に。


レースのような花が咲くのが、楽しみだなっぴー
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