スッと立ち上がった茎に、たくさんのお花を咲かせてくれるコモンマロウ(ウスベニアオイ)。
エディブルフラワーとして、お茶やお料理の飾りつけなどで楽しむ事が出来ます。
今回の記事では、コモンマロウ(ウスベニアオイ)の植え付けや種まき、株分け、お手入れの仕方などについてご紹介します。
コモンマロウ(ウスベニアオイ)はどんな花でしょう?
初夏から夏にかけて、たくさんのお花を咲かせてくれます。花茎は5~6cm程度で、花色は薄いピンク色に濃い紫色の筋が入るものと白色があります。
お花は一日花ですので、咲いた次の日にはしぼんでしまいますが、たくさんのお花を次々と咲かせてくれます。葉は、縁に細かい切れ込みのある半円状の葉です。茎には細かい毛が生えています。
原産地は、ヨーロッパです。とても丈夫で、ほとんど放任にしていても良く育ちます。
草丈が割と高く育ちますので、花壇の後方に植える方が良いです。鉢植えではやや大きめの植木鉢に植えると良いです。単体で植えても見ばえの良いお花です。

多年草ですが、株の寿命はあまり長くないですので、4~5年に一回くらい、種まきや株分けで株を更新するようにします。

ハーブティーにすると綺麗な青色になります。レモンを入れると、ピンク色に変化しますよ!

色の変化も楽しみながら、素敵なティータイムになるのだっぴー。
コモンマロウ(ウスベニアオイ) |
科名 アオイ科 |
特性 多年草、ハーブ |
花期 5~7月 |
草丈 30~200cm |
耐寒性 強 耐暑性 普通 |
コモンマロウ(ウスベニアオイ)の育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所を好みます。日当たりが悪いと、花付きが少なくなります。
夏越し
夏場は水切れしやすいですので、気を付けましょう。
鉢植えで育てている場合には、夏場は軒下など半日陰の場所に移動させる方が無難です。
冬越し
冬になると地上部が枯れてきますが、春になるとまた芽吹きます。土が凍結するくらいの寒冷な地域では、藁や腐葉土などでマルチングをしておくと無難です。
冬の間も土の中で根は生きていますので、鉢植えで育てている場合は特に、冬場の水切れに気を付けましょう。
増やし方
種まきや株分けで増やす事が出来ます。

株の寿命が短め(4~5年)ですので、株を更新しておくようにしましょう。
種まき
適期は、春(4~6月頃)と秋(9月頃)です。
トレーにまくか、ポットまき、直まきも出来ます。

わりと発芽率は良いので、種からでも育てやすいのだっぴー!

冬の寒さに当たる事でお花が咲きますので、冬までに苗を大きく育てておきます。
トレーやポットにまく場合
①底に穴の空いたトレー等に種まき用の土を入れて、水で湿らせておきます。ポットにまく場合は、草花用の培養土を入れて水で湿らせておきましょう。どちらの場合も、土は新しいものを使いましょう。
②トレーにまく場合は、土の上にまばらに散らばるように種をまきます。ポットにまく場合は、土に数カ所、指先で浅い穴を開けてその中に2~3粒づつ種をまきます。どちらの場合も、軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
③優しい水流で水やりします。
*発芽するまでは、土を乾かさないようにして明るい日陰で管理します。
*トレーにまいた場合は、発芽したら苗が小さいうちに、ポットに移植して育てます。

ポットに植え替えるのが手間な場合は、スコップで苗をざざっとすくって、植えたい場所に定植してもよいのだっぴー!
*ポットにまいた場合は、適宜間引きながら育てます。本葉が3~4枚出て来たら、花壇や植木鉢に定植しましょう。

直根性で移植を嫌いますので、苗が小さいうちに定植しましょう。
直まきする場合
草丈が高く育ち、直根性で移植を嫌がりますので、植え付ける場所を選びましょう。
①直まきする場所に、種まきをする2週間くらい前に苦土石灰を入れて良く耕しておきます。堆肥や腐葉土も混ぜておきましょう。

少しアルカリ性の土壌の方が、良く育つのだっぴー!
②土を平らにしたら、指の先で浅く穴を数カ所開けて、2~3粒ずつ種をまきます。軽く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえましょう。
③優しい水流で水やりします。
*発芽したら、適宜間引きながら育てましょう。
*最終的には、株間が30~50cm位になるようにします。
株分け
適期は秋(10~11月頃)です。株が大きく育ったら行いましょう。

株分けをする2~3日前から、水やりを控えておくと株分けしやすいのだっぴー!
①株を掘り上げるか、または植木鉢から取り出し、土を落とします。
②根鉢にハサミ等で切り目を入れたら、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に気を付けましょう。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4株位までに分けています。
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は春(3~5月頃)と秋(9~10月頃)です。
市販の苗を購入する場合は、葉がきれいで株のぐらつきのない、がっしりとした苗を選びましょう。
地植えの場合
草丈が高く育ちます。また直根性で移植を嫌がりますので、植え付ける場所を選びましょう。
①植え付ける2週間くらい前に、植え付ける場所の土に苦土石灰を入れて良く耕しておきます。堆肥や腐葉土も混ぜておきましょう。

根が良く張るので、深めに耕しておくのだっぴー!
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。根鉢は崩さないようにしましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*草丈が高く育ちますので、株と株の間は、30~50cm程度あけるようにしましょう。
鉢植えの場合
大きめの植木鉢かプランターに植え付けましょう。
①植木鉢の底に、鉢の高さの1.5cm位の所まで、鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
土は、水はけが良く、肥よくなものが適しています。市販の草花用培養土かハーブ用の培養土、または赤玉土7:腐葉土3で配合した土に、軽石小粒や川砂を入れて、さらに水はけを良くしたものでも大丈夫です。
③ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。根鉢は崩さないようにしましょう。
鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
直根性で移植を嫌いますので、あまり植え替えは行いません。
地植えの場合・・・植えっぱなしで大丈夫です。
鉢植えの場合・・・大株に育って来たら、株分けを兼ねて植え替えましょう。
水やり
地植えの場合・・・根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。その後は、特に水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。

良く根が張って育ちますので、夏場の水切れには気を付けましょう。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
地植えの場合・・・その後の追肥は、肥えた土であれば施さなくても大丈夫です。生育を見て必要であれば、春と秋に緩効性肥料を施しましょう。
鉢植えの場合・・・その後の追肥は、開花期間中に緩効性肥料を一か月に一度株元に施すか、2週間に一度程度薄めた液肥を施しましょう。
病害虫
病害虫の心配はほとんどありませんが、まれにハマキムシの被害があります。
ハマキムシ
蛾の幼虫が、糸でつづったり葉を巻いたところに潜んだりして、葉や新芽などを食害します。

我が家でも、葉を丸めてハマキムシが住んでいることがあります。見つけたらすぐに葉を摘んでいますよ。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
すぐに種を作り始めますので、花がらはこまめに摘み取りましょう。
全ての花が咲き終わったら、花茎ごと株元でカットしておきましょう。
採種(種とり)
花がらを摘まずにいくつか残しておきましょう。枯れてきたら収穫します。種は紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで冷暗所で保管しておきましょう。
花の収穫
ハーブティーなどに使う場合には、咲いたその日にお花を摘み取り、天日干しにして乾燥させましょう。その後は、冷暗所で保管しておきます。
支柱立て
草丈が高く育ちますので、草丈が伸びて来たら支柱で支えましょう。
まとめ
コモンマロウ(ウスベニアオイ)は、とても素敵なお花を毎年咲かせてくれます。濃い筋の模様が入っているのがとてもお洒落で、私はこの花色のものを育てています。(葉の形も結構好きなんです(笑))お花は一日で終わってしまいますが、次々と咲いてくれて、エディブルフラワーとしても楽しむ事が出来ます。わりと丈夫で育てやすく、あまり手間がかかりませんので初心者の方でも大丈夫です。ハーブティーにして、レモンを入れた時の色の変化も楽しんで頂きたいです。ぜひ育ててみて下さいね。おすすめです!
コモンマロウ(ウスベニアオイ)の育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通し、水はけの良い環境で
- 夏場の水切れに気を付けて
- 適宜株の更新を行って


あなたのお庭やベランダに、たくさんのコモンマロウ(ウスベニアオイ)のお花が咲きます様に。

かわいいお花がたくさん咲いてくれるのが、楽しみだなっぴー!
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