初夏の花壇にブルーを基調とした涼し気な色合いで咲く、デルフィニウム。
ナチュラルな景色を作るのに最適なお花です。
スッキリと伸びた花穂に花をつけた縦のラインは、バラなどの春の花と組み合わせるとインパクトがあり、イングリッシュガーデンでも、とても人気があります。
今回の記事では、デルフィニウムの特徴や育て方、植え付け方などについてご紹介します。

我が家の春の花壇にも、欠かせないお花ですよ!
ブルー系のお花を植えることが多いです。

ブルーの他にも白、紫、ピンクのお花があるのだっぴ―
デルフィニウムはどんな花でしょう?
デルフィニウムの代表的な系統はエタ―ラム系、シネンセ系、ベラドンナ系があります。系統によって花姿が少し違っています。
エタ―ラム系は、長く伸びた花穂に3cmほどの八重咲きのお花を、たくさん咲かせてくれます。

スッキリと高く伸びて存在感がありますので、植えると花壇やベランダがワンランクアップしたように感じます。ちょうど同じ時期に開花する春バラとのコラボレーションも楽しむ事ができます。

シネンセ系は、細い茎がよく分枝し、それぞれにお花をいくつか咲かせます。他の草花と組合せしやすいです。
ベラドンナ系は、エラータム系とシネンセ系の中間的なタイプになります。


植える場所や用途によって、お花の系統を選んでくださいね。
デルフィニウムの原種は、高地の冷涼な湿地に自生する宿根草です。
高温多湿の環境には耐えることが出来ず、残念ながら夏前には枯れてしまう事がほとんどですので、日本では一年草の扱いになります。
デルフィニウム オーロラ(エタ―ラム系) | |
科名 キンポウゲ科 | |
特性 多年草(温暖地では一年草扱い) | |
花期 5~6月 | |
草丈 70~100cm | |
耐寒性 強 耐暑性 弱 |
デルフィニウムの育て方は?
適した場所
日当たりと水はけ、風通しの良い場所が最適です。
草丈が高く育ちますので、地植えが良いですが、鉢植えで楽しむ事も出来ます。

花壇に植える場合は、後方に植える方が良いですよ。
有機質に富んだ土を好みますので、植え付け場所には腐葉土や堆肥を多めに混ぜておきましょう。
夏越し
高温多湿の日本の環境では、夏越しは難しいです。
木陰の風通しの良い場所で、水やりを控えめにすると夏越しできることもあります。

家の庭でも、夏越し出来たことがありました。秋まで葉が出ていたのですが、その後は枯れてしまい、翌年に花を見る事は出来ませんでしたが・・・。夏の暑さで、株が弱っていたのでしょうか・・・?最近の夏の暑さは過酷なので、さらに夏越しは難しくなってしまいそうですね。
冬越し
冬に充分な低温に当てることで、根張りが良くなり、ボリュームのあるお花が咲きます。
耐寒性は強いのですが、マルチングをして防寒対策した方がより良いです。

冬は、株元に腐葉土を1.5cmくらい敷いてマルチングしたり、夜に寒冷紗(かんれいしゃ)で覆ったりして、防寒対策をしても良いのだっぴー
増やし方
種まき
温暖な地域では9月下旬から10月中旬頃に、寒冷な地域では3月中旬から4月中旬頃に、種まき培土に1粒づつ間隔を開けて蒔きます。
発芽するのに、光に当たることを嫌いますので、必ず覆土(土をかぶせる)します。
発芽後は日光に当てて、軟弱にならないように育てます。
本葉が2枚出てきたらポットに植え替えます。本葉が4枚程度で、目的の場所へ植え付けます。

私も過去に3回、種まきから挑戦した事がありますが、発芽が難しく、3回とも残念ながら失敗に終わっています。ですので、最近は毎年秋に出回るポット苗を購入して植え付けるようにしています。
また、いつか種まきから挑戦してみたいです!
植え付け
秋に出回るポット苗を植え付けるのが、簡単でおすすめです。購入したらすぐに植え付けましょう。
地植えの場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を多めに混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
ポットから取り出すときに、根を傷めないように気を付けましょう。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。

少し深めに植える方が株が元気に育ちます。
過湿を嫌うので、少し土を高く盛り上げて植え付けても良いでしょう。
葉が横に大きく広がりますので、株と株の間は、出来れば20~30㎝ほど開けるようにしましょう。

家の花壇は狭いので、10cmくらいしか開けていないのだっぴ―(笑)
鉢植えの場合
背が高く育ちますので、大きめの植木鉢か大型のプランターに植えましょう。
①鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。鉢底石は、まとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
土は、市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3に堆肥を混ぜたものを使いましょう。
③ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。ポットから取り出すときに、根を傷めないように気を付けましょう。
鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
③周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
*大きく育ちますので、数株植える場合は、株と株の間は20cm以上あけておきましょう。
水やり
植え付け後1か月程度は、あまり乾燥させないようにしましょう。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。水切れに気を付けてください。
地植えの場合・・・根付いた後はほとんど水やりは不要ですが、何日も雨が降らず乾燥が続くようなら、たっぷりと水やりします。
肥料
チッソ肥料が多いと茎や葉が軟弱になりますので注意してください。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
その後の追肥は、新しい葉が中心部から出てくる3月頃から、2週間に1度程度薄めた液肥を施すか、固形肥料を施しましょう。

液肥は、ジョウロの蓮口を取って、株元に集中して与えるようにしています。
病害虫
病気
うどんこ病
高温期に発生しやすいです。葉などに白い粉のようなカビが付いて、放っておくと全体に広がってしまいます。病気の部分は取り除き、薬剤をスプレーします。

風通しの良い場所で育てるようにすると、予防できるのだっぴー
立枯病
水はけの悪い土や、古い土を使うとかかる場合があります。その名の通り、株が枯れてきてしまいます。原因菌が他の植物にも感染しますので、残念ですが抜き取り処分しましょう。

我が家では、立枯病にかかったことは今の所ないですが、うどんこ病はあります。濡らした布で、うどん粉病が出ている葉の表面を拭くこともあります。薄めた木酢液を葉にスプレーして、予防もしています。
害虫
ヨトウムシ(蛾の幼虫)
大量の食害がありますので、見つけたら取り除きましょう。株元の土を浅く掘ると、見つけられることがあります。夜行性ですので、夜にパトロールをして捕まえても良いでしょう。

ヨトウムシは、デルフィニウムを好むように感じます。
我が家でも、葉や花を食べてボロボロにしてしまいます(涙)
ナメクジ
食害がありますので、見つけたら取り除きましょう。ナメクジも夜行性ですので、夜のパトロールで捕まえられます。
また、余ったビールをプリンカップなどに1cm程入れて、ナメクジの居そうな場所に置いておくと、ナメクジが溺れて捕まえられますよ。(ナメクジはビールの匂いが好きみたいです。)

溺れたナメクジは、すぐに処分しましょう。

ヨトウムシもナメクジも見つけたらすぐに捕まえるのだっぴ―
必要な作業
支柱立て
背丈が高くなったら、支柱を立てて誘引しましょう。

強風や強い雨などで倒れてしまう前に、早めに支柱を立てる方がいいのだっぴー
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらはこまめに摘み取りましょう。
花が終わりかけてきたら、根元から花穂を切ると、また茎が伸びて2番花を楽しむ事が出来ます。

1番花ほどのボリュームのある花穂ではありませんが、2番花もかわいいですよ!
採種
花がらを摘まずにいくつか残しておくと、さやが出来てきます。茶色く枯れて来たら収穫しましょう。種は紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで冷暗所で保管しておきます。
まとめ
デルフィニウムの育て方のポイントは、、、
- 日当たりと風通し、水はけの良い場所で
- 背が高くなるので、支柱を立てて
- 害虫に気をつけて


あなたのお庭やベランダに、素敵なデルフィニウムの花が咲きます様に。

楽しみだなっぴー
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