イチゴに似たお花をかわいらしく咲かせてくれる、ポテンティラ。
お花だけではなく、葉の形もイチゴに似ています。
今回の記事では、ポテンティラの植え付けや、種まき、株分け、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ポテンティラはどんな花でしょう?
草原や岩場、砂地などの、乾燥した痩せ地に自生している植物です。原産地は北半球で、広く分布しています。
春から初夏にかけて、お花を咲かせてくれます。花の形は、イチゴに似ていてシンプルですが、ナチュラルな雰囲気です。一つ一つのお花は短命ですが、次々と長く咲かせてくれます。花色は、赤、オレンジ、黄、白、ピンクなどがあります。

葉もイチゴの葉と似ています。葉の大きさや色合いが、品種によって多少異なります。お花が咲いていない期間も、リーフプランツのように葉を楽しむ事が出来ます。

グラウンドカバーのように利用できる矮性種から、草丈が60cmくらいになる高生種まで、さまざまです。矮性種はカーペットのようにお花を咲かせてくれますし、高生種は葉の間から花茎を伸ばして、先に数輪のお花を咲かせてくれます。どちらの品種も、素敵な咲姿です。
蒸れには弱いですので、ロックガーデンや山野草ガーデンに向くものが多いです。また高温多湿の夏の環境は苦手ですので、どちらかというと寒冷地向きの品種が多いです。環境が合えば、年々花数が増えます。

夏に蒸れない様に気を付けましょう。温暖な地域のわが家では、鉢植えで育てているので、夏場は落葉樹の下に鉢を移動させています。

夏の管理に気を付ければ、初心者でも大丈夫だっぴ―。
ポテンティラ |
科名 バラ科 |
特性 多年草 |
花期 4~7月中旬頃(種類によっては9月頃まで) |
草丈 5~60cm(品種によっては100cm程度まで) |
耐寒性 強 耐暑性 普通 |
ポテンティラの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。落葉樹の下など、真夏は半日陰になる場所が最適です。
夏越し
高温多湿の環境には弱いですので、株が蒸れない様に気をつけましょう。鉢植えで育てている場合は、風通しの良い半日陰の場所に移動させるほうが無難です。
冬越し
耐寒性は強いですので、特別な冬越しの対策は必要ありません。寒冷な地域でも、戸外で冬越しできます。

ある程度の寒さに当てることで、お花を咲かせてくれるのだっぴー。
春になると株元から、新芽が芽吹きます。芽吹いたら、茶色く枯れた古葉を切り取っておきましょう。
増やし方
種まきや株分けで増やす事が出来ます。
種まき
適期は、春か秋です。
①底に穴のあいたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。
②土の上に、種をまばらに散らばるようにまいたら、軽く土をかぶせます。土の表面を手のひらで軽く押さえておきましょう。
③優しい水流で、たっぷりと水やりします。
*発芽するまでは、土が乾かないように管理します。発芽したら、日当たりの良い場所に移動しましょう。
*本葉が、2~3枚出て来たら、ポットに移植します。ポットに根が回ったら、花壇や植木鉢に定植します。

種から育てた場合は、親株と全く同じ花が咲くとは限らないのだっぴー。
株分け
適期は、早春か秋です。
①株を掘り上げるか又は植木鉢から取り出し、土を落とします。
②根鉢(根と土が固まっている部分)にハサミ等で切り目を入れたら、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に気をつけましょう。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4つ位までに分けています。
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は春(3~4月頃)と秋(10~11月頃)です。
市販の苗を購入する場合は、ぐらつきがなくがっしりとしていて、葉がきれいなものを選びましょう。また、品種によって草丈がさまざまですので、植え場所に合わせた品種を選びましょう。
地植えの場合
水はけの良い場所に植え付けましょう。
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。軽石小粒や川砂などを混ぜても良いです。元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押えておきます。
④優しい水流で、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に鉢底石を1.5cm位の高さまで敷きます。鉢底石はまとめてネットに入れておくと扱いやすいです。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
土は、水はけの良いものが適しています。寒冷な地域では、市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。温暖な地域では、山野草の土を使うか、または市販の草花用培養土に軽石小粒や川砂などを混ぜて、水はけを良くした土でもよいです。
③ポットから取り出した苗を入れて、高さを調整します。鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、苗を植えた時の土の表面が、鉢の縁から1.5cm位下になるようにします。
④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押えておきます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
早春と秋が適期です。古い土を落とし、根をほぐして新しい土に植え替えます。
地植えの場合・・・数年間は植え替えの必要はありません。大きく育ち、株が混み合って来たら、植え替えましょう。
鉢植えの場合・・・根づまりしやすいですので、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けを兼ねて植え替えましょう。
水やり
水のやり過ぎには気を付けましょう。
地植えの場合・・・植え付け後、根付くまでは土を乾かさない様に管理します。根が張った後はほとんど水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合にはたっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・多湿にならないように、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
その後の追肥は、春(3~4月頃)と秋(10~11月頃)の生育期に緩効性肥料を株元に施しましょう。

夏場は植物も弱っているので、肥料分が残らない様に、肥料は切るのだっぴー

病害虫
病害虫の被害はほとんどありませんが、品種によっては、下のような被害のある場合があります。
うどん粉病
葉や茎などに、白い粉をまぶしたようなカビが付く病気です。見つけたら早めに病気の部分を取り除きましょう。日当たりと風通しの良い場所で育てて、病気を防ぎましょう。
アブラムシ
新芽や蕾に付くことがあります。見つけたら、早めに手で取り除くか、薬剤をまきます。

我が家では、大きな被害ではありませんが、何者かに葉を食べられることがあります。
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必要な作業
花がら摘み
花茎のすべてのお花が咲き終わったら、花茎を根元の所でカットしましょう。
採種(種とり)
種をとる場合は、花後に花茎を切らず、いくつか花がらをそのまま残しておきます。茶色く枯れて来たら、収穫します。紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで冷暗所で保管しておきます。(種が実らない品種もあります。)
その他
枯れた葉などはこまめに取り除き、風通し良く育てましょう。春に新芽が育ってきたら、枯れた古葉は切り取っておきましょう。
まとめ
ポテンティラは、とても可愛いお花を鮮やかに咲かせてくれます。私は、ポテンティラのお花がとても好きで、毎年咲くのを楽しみにしています。お花の咲いていない期間も、イチゴの葉に似た葉を楽しむ事が出来ます。真夏の蒸れに気を付ければ、病害虫にも強いですので、初心者の方でもわりと育てやすいお花です。ぜひ育てて下さいね。おすすめです!
ポテンティラの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 水はけの良い土で
- 夏に蒸れない様に気をつけて

あなたのお庭やベランダに、ポテンティラのお花がたくさん咲きます様に。


かわいいお花が、咲くのが楽しみだなっぴー!
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