秋から冬にかけて、園芸店の棚をカラフルに彩ってくれる、プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)。
花形や花色が豊富で、華やかなお花が冬の寂しい庭を明るくしてくれます。
今回の記事では、プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)の種まきや植え付け、育て方などについてご紹介します。

プリムラ ポリアンサに、小型の品種を交配させて作られたのがプリムラ ジュリアンですよ!

小さい花のポリアンサを、ジュリアンと呼んでいたのだっぴー!ジュリアンは、ポリアンサの仲間なのだっぴー
プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)はどんな花でしょう?
春真っ先に咲くのでこの名が付けられました。プリムラの「プリ」は「第一の」という意味です。

冬から春にかけての長い期間、次々とたくさんのかわいいお花を咲かせてくれます。花が少なくなる冬の庭や室内を、素敵に彩ってくれる貴重なお花です。
霜の降りる心配がなければ戸外で育てる事が出来ます。寒冷な地域では、室内で育てましょう。
花色は黄、ピンク、赤、オレンジ、紫、白、青、複色などたくさんあります。株元の近くで密集してバラのような花を咲かせてくれます。

本来は多年草なのですが、高温多湿の夏の気候を乗り切ることが出来ないですので、日本では一年草扱いになっています。
(寒冷な地域などでは、落葉樹の下や、西日が当たらない場所で夏越しさせて翌年に花を咲かせることもできます。)

我が家は温暖な地域なのですが、今まで数回夏越しできましたよ!

夏に日陰で水やりを控えめに育てると、夏越し出来ることがあるのだっぴ―
プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン) | |
科名 サクラソウ科 | |
特性 多年草(1年草扱い) | |
花期 11月~4月 | |
草丈 5~20cm | |
耐寒性 やや弱 耐暑性 やや弱 |
プリムラ ポリアンサ(ジュリアン)の育て方は?
適した場所
温暖な地域・・・戸外の日当たりの良い場所で育てましょう。霜に当たると枯れてしまいますので、霜よけするか軒下などの、霜の当たらない場所で育てます。
〇冬に市販されている苗は温室育ちですので、戸外に出すと寒さで枯れてしまいます。徐々に寒さに慣らしてから、戸外で育てるようにします。
寒冷な地域・・・室内の日当たりの良い場所で育てます。ただし、室温が高いと株が弱ってしまいますので、暖房をしていない日当たりのよい室内の場所を選びましょう。
土は、水はけと水持ちの良い、有機質に富んだものが適しています。
夏越し
暑さに弱く、高温多湿の日本の気候は苦手ですので、温暖な地域では、夏越しは難しいです。
寒冷な地域では、夏越しが可能です。開花中に大きめの鉢に植え替えて、夏に雨の当たらない日陰で水やりを控えめに育て、秋以降に日なたに移動させましょう。

温暖な地域でも、夏越し出来る場合がまれにありますよ!
冬越し
秋から冬にかけて、お花屋さんの店頭に並ぶお花ですが、強い寒さに当てると株が傷んでしまいます。
地植えにする場合・・・日当たりが良く、北風の当たらない場所で、気温が5℃以下にならないようであれば大丈夫です。
鉢植えにする場合・・・温暖な地域では、霜が降りない軒下などに移動させます。寒冷な地域では、室内に取り込んで育てます。

霜や雪が心配な地域では、軒下に移動できるように、プランターや植木鉢に植え付けた方が安心ですね。家はわりと温暖な地域ですが、霜が降りることもありますので、鉢植えにして寒さに合わせて移動させています。
増やし方
種まきをして苗を育てるか、秋以降に出回るポット苗を購入して植え付けるか、秋に株分けするかの方法があります。
市販のポット苗を購入する場合は、蕾が多く付いていて、根元にぐらつきのないものを選びましょう。
種まき
発芽温度は15℃~20℃ですので、6~7月頃に種まきをします。
①底に穴があいたトレー等に、種まき用の土を入れて、水で湿らせておきます。
②種が重ならないように、バラまきにして、表面を軽く手のひらで押さえます。
発芽には、光が必要(好光性種子)ですので、覆土(土をかぶせる)はしません。
⓷種が流れないように、優しい水流で水やりをします。
*発芽まで、土が乾かないように管理します。
*本葉が2~4枚出てきたら、ポットに移植します。
*夏場は、風通しの良い場所で育てて、秋に涼しくなってから定植しましょう。

ポットに草花用の培養土を入れて、種まきしても良いですよ!その方が植え替えの手間がかからず、簡単かも知れませんね。
株分け
適期は、9月頃です。株分け前の数日は、水やりを控えておきましょう。
①株を取り出して、土を軽く落とします。
②芽を確認したら、一株に2~3芽付くように、ハサミで根鉢を切ります。

あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。
⓷芽を傷つけない様に手で株を割り、それぞれ植え付けます。
植え付け
育てた苗や購入したポット苗は、秋以降(9月~10月頃が適期)に植え付けます。
鉢植えの場合
①植木鉢やプランターの底に、ネットに入れた鉢底石を1cmくらい敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の高さまで、土を入れます。
土は、市販の草花用の培養土か、赤玉土7:腐葉土3の割合で配合した土を使っても大丈夫です。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
⓷ポットから取り出した苗を置き、高さを調整します。苗を植えた土の表面が、植木鉢の縁から1.5cmくらい下になる様に、ウォータースペースを空けておきましょう。
④鉢を揺すったり、指先などで土を押し込みながら、隙間のないように土を入れます。
⑤土の表面を手のひらで軽く押さえたら、鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
*株と株の間は、15~20cm程度開けるようにしましょう。
地植えの場合
地植えの場合は、冬に霜が当たらず夏は日陰になる、落葉樹の下などに植え付けます。
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。元肥の緩効性肥料も混ぜておきます。
②植え穴を掘って、ポットから取り出した苗を置き、高さを調整します。
⓷苗の周りに土を入れて、手のひらで土の表面を軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*株と株の間は、15~20cm程度開けるようにしましょう。

夏越しと冬越しの事を考えると、鉢植えにして季節ごとに移動させて育てる方が管理がしやすいかもしれませんね。

昔は地植えにしていたけど・・・最近は鉢植えで育てているのだっぴー。
植え替え
適期は、9月頃です。
株を取り出し、土を軽く落として、同じ鉢か一回り大きな鉢に植え替えます。
この時期には株分けもできますので、一株に2~3芽付くように分けてから、植えても良いです。(増やし方の「株分け」を参考にして下さい。)
水やり
株の中心や葉の間、花などに水がたまらないように、葉を持ち上げて株元の土に水やりします。
地植えの場合・・・根付いた後は、水やりの必要はほとんどありません。乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりしましょう。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
冬場の水やりは、午前中に済ませましょう。(土が乾かない状態だと、夜に土が凍ってしまい、根が傷んでしまいます。)
肥料
次々と花を咲かせてもらうためには、肥料が欠かせません。肥料が切れないように、気を付けましょう。
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を土に混ぜておきます。その後は、開花中に液肥を月2~3回与えます。

私は、開花中には1週間~10日に一度程度、薄めた液肥を株元に施していますよ!

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病害虫
病気
灰色かび病・・・ 風通しの良い場所で育て、枯れた葉や花がら(咲き終わった花)などはこまめに摘み取るようにして予防しましょう。
害虫
アブラムシ・・・見つけたら早めに駆除します。手で取るか、薄めた牛乳をスプレーすると、良いでしょう。(膜が張ってアブラムシが窒息します。)
ヨトウムシ・・・薬剤を撒くか、株元の土を浅く掘り起こして見つけるか、夜にパトロールして捕まえます。
ナメクジ・・・薬剤を撒くか、夜にパトロールして捕まえます。
必要な作業
花がら(咲き終わった花)摘み
花がらをこまめに摘み取ると、次々に蕾が上がって花を咲かせてくれます。灰色かび病の予防にもなります。
枯れた葉も、こまめに取り除いておきましょう。
鉢増し
11~5月頃に、1~2周りくらい大きな植木鉢に鉢増ししても良いです。株が大きく育ち、たくさんの花を咲かせるようになります。
まとめ
プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)は、庭の花が少なくなる時期から、次々とたくさんのお花を咲かせてくれます。華やかな色合いの花が多く、割と安価で苗を購入できますので、毎年お気に入りを見つけて育てるのが楽しいお花です。夏越しは少し難しいですが、チャレンジしてみて下さいね。可愛いお花ですのでおすすめです。ぜひ育ててみて下さいね!
プリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)の育て方のポイントは・・・
- 日当たりの良い場所で
- 冬場は、霜や雪に当たらないようにして
- 肥料を切らさないように気を付けて


あなたのお庭やベランダに、たくさんのプリムラ ポリアンサ(プリムラ ジュリアン)のお花が咲きます様に。


たくさん咲いてくれるのが、楽しみだっぴー!
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