ユリに似た可愛いお花を、夏の間次々と咲かせてくれるヘメロカリス。
ほとんど放任でも育つくらい、丈夫で育てやすいお花です。
今回の記事では、ヘメロカリスの植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
ヘメロカリスはどんな花でしょう?
日本に自生するノカンゾウやニッコウキスゲの仲間で、初夏から夏にかけての間、次々とかわいいお花を咲かせてくれる多年草です。

別名「デイリリー」の名前通りに、お花は一日花(咲いたその日にしぼみます)ですが、一つの花茎にたくさんのお花を咲かせてくれます。また何本も花茎を立ち上げてくれますので、長い期間、たくさんのお花を楽しむことが出来ます。
暑さにも寒さにも強く、乾燥した土地や多少の湿地でも育つほど丈夫な性質です。
植えっぱなしでもよく育ちますので、初心者の方でも安心して育てる事が出来ます。

スッキリとした草姿は、和風の庭でも洋風の庭でも、どちらに植えても素敵です。花色は、赤、ピンク、白、オレンジ、黄、複色などがあり、草丈が低めのものから、100センチ以上にもなる高性種まであります。花形や花姿なども様々で、園芸品種は2万種以上あると言われています。
花が終わると葉だけになりますので、夏から秋に咲く草花などと一緒に植えておくと良いです。

我が家の庭で、もう20年以上も毎年咲いてくれていますよ!

丈夫で手間がかからないから、助かるのだっぴー!
ヘメロカリス |
科名 ユリ科 |
特性 多年草 |
花期 6~8月 |
草丈 30~150cm |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
ヘメロカリスの育て方は?
適した場所
場所を選ばず、幅広い環境で育ちますが、日当たりと水はけの良い場所が適しています。
日陰でも育ちますが、日なたに比べると花付きが少なくなってしまいます。
冬越し
11月~3月は地上部が枯れて無くなります。
冬の間は水やりを控えめに育てますが、鉢植えの場合は水が切れないように気をつけましょう。
増やし方
株分けで増やす事が出来ます。

種から育てる事も出来るけど、花が咲くまでに3年くらいかかるのだっぴー!

種まきで育てると、親株とは違った花が咲くことが多いです。株分けがおすすめですよ!
株分け
適期は、春(3~4月頃)と秋(10~11月頃)です。
年々大きく育ちますので、株が込み合って花付きが悪くなるようでしたら、株分けしましょう。

株分けをする数日前からは、水やりを控えておきましょう。
①株を掘り上げるか又は鉢から取り出して、土を落とします。
②芽を確認したら、一株に3~4芽付くように固まった根鉢をはさみでカットします。芽を傷つけない様に気を付けて、手で株を割ります。

あまり細かく分け過ぎないように、3~4芽ずつに分けるのが一般的なのだっぴー!
③それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、春(3~4月頃)か秋(10~11月頃)です。
球根や市販のポット苗がお店に出回りますので、地植えにするか、2回り程度大きな鉢に鉢植えにするかします。
球根を植え付ける場合
小型の品種を鉢植えにする場合には、6号鉢(直径18cm)に1つの球根を植えます。植える深さは、鉢植えの場合は5㎝程度です。
草丈が1mを超える品種は、地植えにした方が無難です。地植えの場合は、株と株の間を50cm以上あけて、深さ15cm程度で植え付けましょう。
球根の植え付け方は、下の市販苗の植え付け方を参考にして下さい。
市販苗を地植えにする場合
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*株と株の間は、50cm程度あけておきましょう。
市販苗を鉢植えにする場合
①植木鉢(ポット苗より2回り程度大きいもの)の底に、鉢底石を1.5cm位の高さまで敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位の所まで土を入れます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。
土は、水はけと水持ち、通気性の良い土が適しています。市販の草花用培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土に、軽石や牛ふん堆肥を混ぜた土でも大丈夫です。
③ポットから取り出した苗を入れて、高さを調整します。鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた土の表面が来るようにウォータースペースをあけておきましょう。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
適期は、春か秋です。
地植えの場合・・・植え替えの必要はほとんどありませんが、株が混み合って来たら、株分けを兼ねて植え替えるとよいでしょう。
鉢植えの場合・・・毎年植え替えるようにすると、元気よく育ちます。1~2回り程度大きな植木鉢に植え替えるか、株分けを兼ねて植え替えるようにします。
水やり
植え付けた後、根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。
地植えの場合・・・根付いた後は、水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合には、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。冬の間は地上部が枯れますが、根は生きていますので、極端に乾く場合は水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
地植えの場合・・・その後は、早春(2月頃)と秋(9月頃)に緩効性肥料を施します。
鉢植えの場合・・・その後は、月に一度程度、緩効性肥料を施します。

病害虫
病気はほとんど見られません。
害虫は、白い大きなアブラムシが付きますので、見つけたら早めに取り除くようにしましょう。
また、カイガラムシが付くことがありますので、見つけたら歯ブラシなどでこすって、取り除いておきましょう。

我が家では、ナメクジの被害が多くあります。花びらの縁を食べるので、お花がボロボロになる事も(涙)。花の中心部に入り込んでいたり、葉に付いていたりします。夜にパトロールして捕まえていますよ!

ビールを少しプリンカップなどに入れて株元に置いておくと、集まってくるので捕まえることが出来るのだっぴー!
必要な作業
花がら(終わった花)摘み
花は一日でしぼんでしまいますので、こまめに摘み取るようにしましょう。花茎の全ての花が咲き終わったら、付け根の所で花茎ごと切り取っておきましょう。
枯れた葉摘み
枯れた葉などは、株元でこまめに切り取っておくと風通しが良くなり、病害虫の予防になります。また冬になると地上部が枯れますので、枯れた葉は取り除いておきましょう。
まとめ
ヘメロカリスは、とても育てやすく、毎年たくさんのお花を咲かせてくれます。わが家でも、黄色のお花をほぼ植えっぱなしにしているのですが、20年以上もの間、毎年かわいいお花を咲かせてくれて、夏の花壇の主役になっています。手間がかからず、美しいお花を見ることが出来ますので、初心者の方でも育てやすいです。花色も咲き方も草丈も様々ですので、ぜひお気に入りの品種を見つけて育ててみて下さいね。おすすめです!
ヘメロカリスの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと水はけの良い場所で
- 適宜、肥料を施して
- 花がらは、こまめに摘み取って


あなたのお庭やベランダに、たくさんのヘメロカリスのお花が咲きます様に。


かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!
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