ユキノシタ(雪の下)の育て方/植え付けや増やし方、お手入れの仕方など

多年草、宿根草

日本にも自生する山野草、ユキノシタ(雪の下)。

斑入りの葉が美しく、お花もユニークな形です。

今回の記事では、ユキノシタの植え付けや増やしかた、お手入れの仕方などについてご紹介します。

ユキノシタはどんな花でしょう?

雪の下でも、葉が青々としている事から「ユキノシタ」と名付けられたと言われています。

原産地は、日本や中国、朝鮮半島など東アジアです。日本では昔、民間薬として広く植えられたようで、どこの庭の井戸周りにもあると言われるくらい、一般的な草花でした。

よく茂った葉の間から、細い花茎をスッと高く伸ばして、たくさんの白いお花を咲かせてくれます。お花の形はとてもユニークです。5枚の花びらのうち、3枚は小さくて上向きに付いていて、それぞれに赤い斑点が鮮やかに入っています。残りの二枚は下向きに細長いです。足のあるお人形のような形に見えるお花です。

常緑の大きめの葉は(3~8cm程度)、丸くて肉厚があり、表面は白い毛で覆われています。葉脈に沿って、白い斑が入っています。

鉢植えのユキノシタは、葉が良く茂っています。あまり増やしたくない場合は、鉢植えにする方が良いですね。

株元から赤紫色のランナーを複数伸ばして子株を作り、横へと広がって行きます。半日陰から明るい日陰の場所に、グランドカバーとして利用する事も出来ます。

丈夫で寒さに強く、一度植えると手間がかからず育てられますので、初心者の方でも大丈夫です。

ふみぽん
ふみぽん

昔から民間薬として食用にしていましたので、葉を食べることが出来ますよ!

ちーちゃん
ちーちゃん

天ぷらにしてもおいしいのだっぴー!山菜の天ぷらみたいなのだっぴー!

    ユキノシタ(雪の下)
科名  ユキノシタ科
特性  多年草
花期  4~5月
草丈  開花期    50cm
    開花期以外  5~20cm
耐寒性  強
耐暑性  弱

ユキノシタの育て方は?

適した場所

半日陰~明るい日陰の、やや湿った環境が適しています。

直射日光が当たり過ぎると、葉焼けしますので気を付けましょう。

夏越し

真夏の直射日光は苦手です。また乾燥には弱いですので、土が乾き過ぎないように気を付けましょう。

ふみぽん
ふみぽん

西日が当たる場所で地植えで育てていたものは、残念ながら枯れてしまいました。植え場所に気をつけて下さいね。

冬越し 

耐寒性がありますので、特別な防寒対策の必要はありません。寒冷な地域でも戸外で冬越し出来ます。

増やし方

株元から伸びるランナーで、増やす事が出来ます。花後に出来る種をまくか、株分けで増やす事も出来ます。

ちーちゃん
ちーちゃん

ランナーで増やすのが、簡単なのだっぴー!

ランナーで増やす場合

株元から、赤紫色の複数のランナーを伸ばして横に広がって行きます。ランナーが土に接したところから根が出て来ますので、切り離して掘り起こし増やす事が出来ます。

また、伸びたランナーの所に、挿し木用の土か赤玉土を入れたポットを置いて誘引しておくと、ポットの中で発根します。発根して、新しい葉が出て来たら、親株からランナーを切り離しましょう。

ふみぽん
ふみぽん

ポットの土は、水で湿らせておきましょう。

ちーちゃん
ちーちゃん

あまり増やしたくないときは、抜き取ると良いのだっぴー。根が浅いので、簡単に抜くことが出来るのだっぴー。

ランナーが伸びた先に、子株が出来ます。植木鉢のスリットの部分にランナーが接して発芽しました。

種まき

適期は秋(9~10月頃)です。

ユキノシタの種はほとんど出回りませんので、花後に種取りをしたものをまきしましょう。

①底に穴の空いたトレー等に、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。土は新しいものを使いましょう。

②土の上にまばらに散らばるように種をまいたら、軽く土をかぶせます。土の表面を手のひらで軽く押さえます。

③優しい水流で水やりします。

*発芽するまでは、土を乾かさないように明るい日陰で管理しましょう。

*本葉が2~3枚出て来たら、ポットに植え替えましょう。

株分け

①植木鉢から株を取り出し、軽く土を落とします。

②根鉢にハサミで切り目を入れて、手で株を割ります。芽などを傷つけない様に丁寧に割りましょう。

ふみぽん
ふみぽん

あまり小さく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。元株の大きさにもよりますが、私はざっくりと2~4株以内までに分けていますよ。

③それぞれの株を植え付けましょう。

植え付け

適期は、春(3~月頃)か秋(10月頃)です。

市販の苗は、しっかりとしていて株元がグラグラしていないもの、葉がきれいで葉の数が多いものを選びましょう。

地植えの場合

ちーちゃん
ちーちゃん

半日陰か、明るい日陰の場所に植え付けるのだっぴー!

①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。

②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。元肥の緩効性肥料も施しておきましょう。

③周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。

④たっぷりと水やりします。

*ランナーを伸ばして横に広がって行きますので、広めの場所に植え付けましょう。

鉢植えの場合

①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。鉢底石はまとめてネットに入れておくと扱いやすいです。

②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位のところまで土を入れます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。

土は特に選びませんが、水はけと水持ちのいい土が良いです。草花用の培養土か赤玉土7:腐葉土3で配合した土でも大丈夫です。

③土の上に、ポットから取り出した苗を置いて高さを調整します。

鉢の縁ギリギリまで土を入れるのではなく、鉢の縁から1.5cm位下に苗を植えた時の土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。

④周りにも隙間のないように土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。

⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。

植え替え

適期は春(3~5月頃)か秋(10月頃)です。 

地植えの場合・・・植え替えの必要はほとんどありませんが、増えすぎるようなら小苗を間引き、別の場所に植え替えても良いです。

鉢植えの場合・・・苗が混み合って来るようなら、2~3年に一度程度、株分けを兼ねて植え替えましょう。

水やり

少し湿り気のある土を好みますので、極端に乾燥させないようにしましょう。

地植えの場合・・・植え付けた後根付くまでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。根付いた後は水やりの必要はありませんが、何日も雨が降らず乾燥が続く場合にはたっぷりと水やりしましょう。真夏には、極端に乾燥させないように気を付けましょう。 

鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。真夏の乾燥に気を付けましょう。

肥料

肥料はほとんど必要としません。

地植えの場合は、施さなくても大丈夫です。

鉢植えの場合には、秋(9月頃)に少量の緩効性化成肥料を施しましょう。

病害虫

病害虫には比較的強いですが、まれに次のような被害があります。

灰色かび病

湿度が高く日照が少ないとかかりやすい病気です。蕾や葉に褐色の斑点が出て、放っておくと全体が溶けるように茶色く枯れてしまいます。気付いたら病気の部分を取り除いておきますが、広がるようなら残念ですが株ごと抜き取り処分します。

ハダニ、アブラムシ、ヨトウムシなど

ハダニは、葉の裏側について汁を吸い、葉をカスリ状にしてしまいます。葉の裏に水をスプレーすると防除できます。アブラムシは新芽や蕾に付くことがあります。見つけたら取り除きましょう。ヨトウムシは、葉が大量に食べられる被害があります。日中に株元の土を浅く掘ると出てくることがあります。夜行性ですので夜間にパトロールして見つけても良いです。

ふみぽん
ふみぽん

今まで長い年月育てていますが、我が家では病害虫の被害はほとんどないですよ!

必要な作業

ちーちゃん
ちーちゃん

一度植え付けると、後はほとんど手間がかからずに育てられるのだっぴー。

花がら(咲き終わった花)摘み

花が咲き終わったら、株元で花茎をカットしておきましょう。

採種(種とり)

花が咲き終わった後も、花茎をいくつか残しておきます。茶色く枯れて来たら収穫しましょう。紙袋などに入れて、次の種まきの時期まで冷暗所で保管しておきます。

その他

茶色く枯れた葉や傷んだ葉などがあれば、取り除いておきましょう。風通しが良くなります。

まとめ

ユキノシタは、細い花茎が葉の間からスッと伸びてユニークなお花を咲かせてくれます。風が吹くとお花が揺れるので、まるでおしゃれな人形が踊っているように見えます(笑)。葉脈に沿って白い斑が入った葉も素敵ですので、お花が咲いていない時期にも楽しむ事が出来ます。その上、葉は天ぷらやおひたしにして食べる事が出来ますよ。風情のある草姿で、ほとんど手間がかからずに育てられますので、初心者の方にもおすすめです。ぜひ育ててみて下さいね!

ユキノシタ(雪の下)の育て方のポイントは・・・

  • 半日陰~明るい日陰の場所で
  • やや湿り気のある環境で
  • 真夏に乾燥し過ぎないように気を付けて
かわいいので見入ってしまいます。
ふみぽん
ふみぽん

あなたのお庭やベランダに、たくさんのユキノシタのお花が咲きます様に。

ちーちゃん
ちーちゃん

かわいいお花がたくさん咲くのが、楽しみだなっぴー!

コメント

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