ガーデンシクラメンの育て方/植え付けや水やりの仕方、夏越しの方法など

多年草、宿根草

秋になると、園芸店の店頭に並び始めるガーデンシクラメン。

種類も色も豊富で、毎年選ぶのが楽しみなお花ですね。

今回の記事では、ガーデンシクラメンの植え付けや水やりの仕方、夏越しの方法などについてご紹介します。

ガーデンシクラメンはどんな花でしょう?

シクラメンの耐寒性を高めて(-5℃くらいまで)、戸外で育てる事が出来るように改良した園芸品種です。

草丈が15~20cmと低めで、開花期間が長いのが特徴です。

花が少ない時期に屋外で咲いてくれて、愛らしいお花を長くたくさん咲かせてくれます。

近年は、次々と新しい品種が作出されていて、花色や花びらの形がとても豊富です。

花色は、赤やピンク、白、紫、複色などがあり、咲き方も一重咲きや八重咲き、フリルのものやベル型のものなどさまざまです。

花だけでなく、葉に特徴のある品種も人気があります。シルバーリーフやプラチナリーフと呼ばれている、輝くように美しい銀色の葉の品種もあります。

シルバーリーフのシクラメンです。日に当たると、キラキラしています!

上手に管理すると、数年間は花を咲かせることが出来ます。

ふみぽん
ふみぽん

わが家でも、夏越し出来る時もあれば、残念な時もあります。少し難しいかもしれませんが、チャレンジしてみて下さいね!

ちーちゃん
ちーちゃん

次の年も咲いてくれると、嬉しいのだっぴ―!

   ガーデンシクラメン   
科名   サクラソウ科
特性   球根植物、多年草
花期   10~3月
草丈   15~20cm
耐寒性  やや弱い(-5℃)
耐暑性  普通

*部屋の中で楽しむ鉢花のシクラメンは、ガーデンシクラメンと違って耐寒性がないですので、室内の陽の当たる場所で育てて下さいね。

ガーデンシクラメンの苗の選び方は?

9月頃から出回る苗を購入して、育てるのがおすすめです。

葉の数だけ花が咲きますので、葉が多くこんもりと茂っていてる株を選びます。また葉の色が濃く、大きさがそろっているものが良いです。

ふみぽん
ふみぽん

見た目がそっくりなミニシクラメンは、ガーデンシクラメンのように、寒さには強くありません。

ちーちゃん
ちーちゃん

間違えないように確認して、購入するのだっぴー!

ガーデンシクラメンの育て方は?

適した場所

日当たりを好みます。花の咲いている期間は、しっかりと日光に当てるようにしましょう。

土は、水はけの良い土が適しています。

ふみぽん
ふみぽん

株が元気な状態であれば、ある程度の雨には耐えられるのですが、鉢植えの場合は、雨の当たらない軒下で育てる方がよいでしょう。地植えの場合も、春(梅雨の前)に掘り上げて鉢植えにし、軒下で育てましょう。

夏越し

高温多湿に弱いですので、夏の暑さには気を付けて管理します。

夏越しには2つの方法があります。6月頃の株の状態を見て判断すると良いです。

休眠法・・・葉を枯らせて球根だけの状態で夏越しさせる方法です。地植えの場合は、掘り起こして鉢に植え替えます。植木鉢を、戸外の雨のかからない、風通しの良い日陰に移動させます。水と肥料を与えず、乾いた状態を保ちます。秋になって、水やりを再開すると芽が出て来ます。

小さく芽が出て来ています。

球根を掘り上げて、冷暗所に保管しておくことも出来ます。

ちーちゃん
ちーちゃん

休眠法では、花が咲くのが、少し遅くなることがあるのだっぴー

非休眠法・・・葉を残して、生育させながら夏越しさせる方法です。地植えの場合は、掘り起こして鉢に植え替えます。植木鉢を、戸外の雨のかからない、風通しの良い日陰に移動させて、土が乾いたら水やりをしながら育てましょう。

ふみぽん
ふみぽん

地植えの場合は、掘り起こして鉢に植え替えた方が、夏越ししやすいですよ!

夏越ししたガーデンシクラメンです。葉の数も花の数も少なくなってしまいましたが、また咲いてくれて嬉しいです!

冬越し

耐寒温度が-5℃ですので、関東以南の温かい地域では、地植えで育てる事が出来ます。霜が当たると株が傷みますので、マルチング(夜間寒冷紗をかぶせるなど)で霜よけをしましょう。

鉢植えであれば、霜が避けられる場所(軒下など)へ移動させる方が無難です。

地植えにしたガーデンシクラメンは、花びらの先が傷んでしまってます(泣)寒冷紗で覆うなどマルチングが必要ですね。

増やし方

種まきで増やすことが出来ます。

ちーちゃん
ちーちゃん

球根は分球しないのだっぴー

好みの株を2株用意して、人工授粉を行うと種を採ることが出来ます。

花が咲き終わったら、種を作りますので収穫します。

12~3月に採った種は、すぐにトレーやポットに種まきします。4月以降に採った種は、種まきの時期(秋:9~10月頃)まで、冷暗所で保管しておきます。

植え付け

適期は10中旬~10月下旬頃です。

暑い間に植え付けると株が弱ってしまいますので、涼しくなってから植え付けましょう。

また、寒さが厳しくなる前に植えてしっかりと根付かせると、耐寒性が強まります。

地植えの場合

①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料も少量施しておきましょう。

②植え場所の土を平らにして、植え穴を掘ります。

③ポットから苗を取り出し、植え穴に置いて高さを調整します。

根鉢(根と土が塊になった部分)は崩さない様にします。

球根が土の中に埋まらないように、球根の3分の1〜半分くらいが土の表面から出るように、浅植えにします。

④苗のまわりにも土を入れて、手のひらで土を軽く押さえます。

⑤球根に水がかからない様に、葉を持ち上げて、球根の周りの土にたっぷりと水やりします。

*いくつかの株を植える場合は、株と株の間を10〜20cm程度あけるようにしましょう。

鉢植えの場合

①苗より、一回り程度大きな植木鉢を用意します。ネットに入れた鉢底石を1cm位敷きます。

ちーちゃん
ちーちゃん

蒸れに弱いので、小さめの鉢に植えた方がいいのだっぴー

浅い植木鉢でも大丈夫だっぴー

②鉢底石の上に、鉢の3分の1位の高さまで土を入れます。元肥の緩効性肥料を少量施しておきましょう。

ふみぽん
ふみぽん

球根に栄養が蓄えられているので、元肥は少なめで大丈夫です。

土は、市販の草花用培養土か、赤玉土4:腐葉土4:日向土3の割合で配合した土が良いです。

根鉢(根と土が固まっている部分)を崩さないように、ポットから苗を丁寧に取り出し、球根の3分の1~半分くらいが土の表面から出るように高さを調整します。

ふみぽん
ふみぽん

球根の頂部が、鉢の縁と同じ高さになるくらい、ちょっと球根が土から飛び出ているくらいに浅く植える方が、風通しも良くなってちょうど良いです

④周りにも土を入れて、土の表面を手のひらで軽く押さえます。

⑤球根に水がかからない様に葉を持ち上げて、球根の周りの土にたっぷりと水やりします。

植え替え

適期は、秋(月~11月頃)です。

夏越しが出来たら、新しい土に植え替えましょう。

休眠法で育てた場合・・・土を全て落とし、根を半分くらいに切って新しい土に植え替えます。

非休眠法で育てた場合・・・根鉢をあまり崩さず、土を軽く落として新しい土に植え替えます。

ふみぽん
ふみぽん

どちらの場合も、球根が土の中に埋まらないように、球根の3分の1~半分くらいが土の表面から出るように浅植えにしましょう。

水やり

過湿を嫌いますので、乾燥気味に育てましょう。

ちーちゃん
ちーちゃん

水をやりすぎると、根腐れすることがあるのだっぴー

水のやり方は、葉を持ち上げて、球根の頂部に水がかからないように、球根の周囲の土に与えます。

地植えの場合・・・植え付け後に、しっかりと根付くまでは、土の表面が乾かないようにします。根付いた後は、極端に乾燥した時以外は、特に水やりする必要はありません。

鉢植えの場合・・・土の表面が完全に乾いたら、たっぷりと水やりをします。

肥料

植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を少量施します。

花が咲いている期間(9~5月上旬まで)は、10日に1度程度、薄めた液肥を水やりの代わりに施しましょう。

夏の間は、非休眠株には2週間に一度程度、規定量よりさらに薄めた液肥を施します。休眠株には施しません。

病害虫

灰色かび病

気温が20℃前後で湿度が高く、日照が少ない時に発生しやすいです。花びらや蕾などに褐色のシミが出て、放っておくと株全体が茶色くなり枯れてしまいます。株と株の間隔をあけて風通しを良くして、予防します。発症した部分は早めに取り除き、薬剤を散布します。ひどい場合は、残念ですが株ごと抜き取って処分します。

軟腐病 

高温多湿の環境で発生することがあります。球根が腐って、悪臭を放ちます。水やりの時に球根の頂部に水をかけないように注意し、風通しを良くして予防しましょう。

シクラメンホコリダニ

高温乾燥時につきやすく、葉や蕾が委縮したり、花が奇形になったりします。時々、葉の裏に霧吹きで水をかけると予防できます。枯れた葉や花は早めに取り除き、ひどい場合は、薬剤を散布します。

スリップス(アザミウマ)

梅雨明けから初秋にかけて多く発生します。植物の汁を吸い、変形させたり、ウイルスを媒介したりします。薄めた木酢液をスプレーすると予防できます。ひどい場合は薬剤を散布します。

必要な作業

花がら摘み、枯れ葉取り

咲き終わった花がらは、株を片手で押さえながら、球根と花の間の茎を手でつまんで引き抜きます。茎をひねりながら引っぱると、球根についている場所から上手く引き抜くことができます。枯れた葉も、同じようにひねりながら引き抜きましょう。

ちーちゃん
ちーちゃん

花がらと蕾の違いは、これから咲く花びらが小さく付いているものが蕾、付いていないものが花がらなのだっぴー

葉組み・・・球根の頂部(てっぺん)にある芽に、陽が当たるようにする作業です。

株の真ん中あたりにある葉を、外側の方の葉の下へと移動させます。葉の柄の部分が交差しないように気を付けます。植え付け後や開花中に行いましょう。

ふみぽん
ふみぽん

葉組みをすると小さな蕾にも、陽が当たって咲いてくれますよ!

花姿も自然な感じで素敵になります。

まとめ

ガーデンシクラメンは、冬の戸外を彩ってくれるかわいいお花です。寄せ植えにしてみたり、花壇に植えてみたりと、花が少ない時期に長い期間大活躍してくれます。私も毎年、お気に入りを見つけて植えるのが楽しみなお花の一つです。以前は庭植えにしていましたが、最近はちょうどシクラメンと同じ時期に出回る他の植物と寄せ植えにしたり、小さめの鉢でおひとり様植えにして楽しんだりする事が多いです。夏越しが少し難しいのですが、挑戦してみてください。ぜひ育ててみて下さいね!

ガーデンシクラメンの育て方のポイントは・・・

  • よく陽が当たる場所で
  • 水やりは、球根の頂部(てっぺん)にかからないように、葉を持ち上げて株元に
  • 花がら取りや、葉組みを行って
複色で、花びらの先に特徴のあるものです。とても可愛いですよ!
ふみぽん
ふみぽん

あなたのお庭やベランダに、かわいいガーデンシクラメンの花が咲きます様に。

ビオラとの寄せ植えです。ビオラの勢いに、押され気味になっていますね(笑)
ちーちゃん
ちーちゃん

たくさん咲いてくれるのが、楽しみだなっぴー!

コメント

タイトルとURLをコピーしました