花びらに、シルクのような光沢があるオステオスペルマム。
花色も豊富で、寄せ植えの材料としても人気のあるお花です。
今回の記事では、オステオスペルマムの植え付けや増やし方、お手入れの仕方などについてご紹介します。
オステオスペルマムは、どんな花でしょう?
原産地は南アフリカです。「アフリカキンセンカ」とも言われています。一年草タイプ、多年草タイプ、低木状のタイプなどがありますが、日本で出回っているのは、多年草タイプの園芸品種になります。

株一面に、次々とツヤのあるお花を咲かせてくれます。天気が悪く曇った日や夜の間などは花を閉じますが、日が当たると花が開きます。花が閉じにくい品種も作出されています。
花色は白や紫、ピンクが中心でしたが、同じキク科で近縁のディモルフォセカとの交雑によって黄やオレンジなどの花色が増えました。アプリコットや複色(1つの花に2つの花色を持つ)の花色もあります。咲き方も、一重咲きや八重咲きなどがあります。

開花期間が長く、次々とお花を咲かせてくれます。また、他の草花との相性が良いですので、寄せ植えに利用しても素敵になります。
暖かい地域では、ほぼ放任にしていても大株に育ちますので、初心者でも育てやすいお花です。

冬の低温に合うと花芽ができる性質がありますので、春に苗をえ入する場合には、花芽がたくさんついたものを選びましょう。

たくさんの花色がありますので、ぜひお気に入りをみつけて育てて下さいね!

ディモルフォセカと交雑させた園芸品種は、少し短命で1.2年草として扱われることもあるのだっぴー!
*オステオスペルマムとディモルフォセカの区別は難しく、日本ではオステオスペルマムは多年草、ディモルフォセカは1,2年草とされています。
オステオスペルマム |
科名 キク科 |
特性 半耐寒性多年草 |
花期 3~6月、9~11月 |
草丈 20~80cm |
耐寒性 やや弱 耐暑性 やや弱 |
オステオスペルマムの育て方は?
適した場所
日当たりと風通しの良い場所が適しています。
土は水はけの良い土に、乾燥気味で育てましょう。
日照不足になると、花付きが悪くなってしまいます。
夏越し
高温多湿には弱いです。鉢植えの場合は、梅雨の時期や夏の高温の時期には、雨が当たらず、風通しの良い軒下などで管理しましょう。
春の開花が一通り終わった6月頃に、草丈の3分の1程度の高さで切り戻して、風通しを良くしておきます。
冬越し
マイナス1~2℃位までは耐える事が出来ますが、霜には当てないようにしましょう。

葉が常緑のままで、冬を超すのだっぴー!
地植えの場合・・・温暖な地域では、冬の時期(12月~2月頃)は、マルチングや寒冷紗などで霜よけをしましょう。心配な場合は、寒くなる前に鉢上げして、室内に取り込みます。
鉢植えの場合・・・温暖な地域では、3月頃までは、軒下など雨が当たらない日当たりの良い場所で育てましょう。寒冷な地域では、室内に取り込みましょう。

温暖な地域では、霜に当たらないように気を付けると大きな株に育ちますよ!
*寒冷な地域では、屋外での冬越しは難しいです。室内に取り込みましょう。秋に挿し芽をして苗を作っておき、室内で冬越しさせても良いでしょう。
増やし方
種まきと挿し芽で増やす事が出来ます。
*種が出来る品種と、できない品種があります。種ができない品種は、挿し芽で増やしましょう。
種まき
秋(9~10月頃)が適期です。
①底に穴のあいたトレーなどに、種まき用の土を入れて水で湿らせておきます。
②土の上に、種をまばらに散らばるようにまきまきます。その上に薄く土をかぶせたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⓷優しい水流で水やりします。
*発芽するまでは、明るい日陰で土が乾かないように管理します。
*発芽したら、日向に移動します。本葉が2~3枚出てきたら、ポットに移植して育てましょう。
挿し芽
適期は、6月頃と9月頃です。
①ポットに、赤玉土か挿し木用の土を入れて、水で湿らせておきます。
②しっかりとした茎を切り取り、3~4節ずつに切り分けます。下の節に付いている葉を取り除き、残った葉は蒸散を防ぐために、半分くらいの大きさにカットして挿し穂を作ります。

⓷葉を取り除いた下の節が、土の中に隠れるように、ポットの土に挿します。
④優しい水流で、水やりします。
*発根するまでは、明るい日陰で土が乾かないように管理します。
植え付け
適期は春(3~5月頃)と秋(9~10月頃)です。
市販の苗を購入する場合は、枝数が多く葉がきれいで、花芽が多く付いているものを選びましょう。
地植えの場合
軒下など、雨が当たりにくく日当たりと水はけの良い場所を選んで植え付けましょう。
①植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を入れて良く耕しておきます。元肥の緩効性肥料を施しておきましょう。

さらに水はけを良くするために、軽石小粒や川砂などを混ぜていますよ。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を入れて高さを調整します。
⓷周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*株と株の間は、20~30㎝あけて植え付けましょう。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、1.5cm位の高さまで鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1程度の高さまで土を入れます。
土は、水はけの良い土が適しています。市販の草花用の培養土に、赤玉土を2~3割混ぜたものか、赤玉土4:腐葉土4:鹿沼中粒2の配合土でも大丈夫です。
⓷土の上に、ポットから取り出した苗を置き、高さを調整します。鉢の縁から1.5cm位下に、苗を植えた土の表面が来るように、ウォータースペースをあけておきます。
④周りにも土を入れたら、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
⑤鉢底から流れるくらい、たっぷりと水やりします。
植え替え
鉢植えの場合・・・根詰まりすると、花付きが悪くなります。根腐れの原因にもなることもありますので、根鉢を少し崩して一回り大きな鉢に植え替えましょう。
1~2年に一度は植え替えるようにします。大きな鉢で育てている場合には、生育の様子を見ながら植え替えましょう。
水やり
乾燥を好みますので、土の表面がよく乾いてから水やりします。
梅雨時や夏場は、多湿にならないように水やりを控えめにします。
冬場も、土の表面が乾いたら、少量の水やりをします。
肥料
植え付けの時に、元肥として緩効性肥料を施します。
その後は、開花期間が長いですので、肥料が切れないように定期的に施しましょう。
春と秋に緩効性肥料を株元に施し、開花期間中は液肥を2週間に一度程度施しましょう。
病害虫
病害虫には比較的強いですが、まれに下のような被害があります。

我が家では、今まで病害虫の被害にはあっていないのだっぴー!
灰色かび病
多湿になるとかかりやすい病気です。蕾や葉などに、しみが出て広がります。病気に気付いた場合は、薬剤をまいて被害を食い止めます。花がらと枯れ葉をこまめに取り除いて、蒸れを防ぎ、予防しましょう。
アブラムシ
花芽や茎に付くことがあります。見つけ次第取り除きましょう。
その他必要な作業
花がら摘み
開花期間中は、花がらをこまめに摘み取りましょう。また、花芽が上がり、たくさんのお花を咲かせてくれます。
また枯れた葉や黄色くなった葉なども、こまめに摘み取りましょう。込み合っている所の葉も取り除くようにすると、風通しが良くなり、病気の予防になります。
切り戻し
6月頃・・・草丈の3分の1程度の長さに、切り戻しておきましょう。風通しが良くなり、秋にまたお花を咲かせてくれます。
10月頃・・・6月頃と同じように、株全体を切り戻しておきます。
*冬から春に切り戻しを行うと、花芽を切ってしまうことになりますので気を付けましょう。

冬の低温に合うと、花芽ができる性質がありますよ。
摘心(枝先をカットする)
秋に苗を購入した場合には、植え付け後すぐに摘心しておきましょう。脇芽が出て、たくさんのお花を咲かせてくれます。
まとめ
オステオスペルマムは、花びらの光沢が上品なお花です。あまり手をかけなくても、毎年お花を咲かせてくれます。花びらの裏側が、紫色になっているのも、おしゃれで素敵です。わが家では、ピンクと白のお花を鉢植えで育てています。毎年、美しいお花を咲かせてくれています。今では、低木の様に(茎が木のように)なっています。他の草花とも合わせやすく、育てやすいですのでおすすめです。ぜひ、お気に入りの花を見つけて、育ててみて下さいね!
オステオスペルマムの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 乾燥気味にして
- 6月と10月に切り戻しをして


あなたのお庭やベランダに、たくさんのオステオスペルマムのお花が咲きます様に。


ツヤのある美しいお花が、たくさん咲くのが楽しみだなっぴー!
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