秋に風にそよぐ可愛い花を咲かせてくれるシュウメイギク(秋明菊)。
とても風情があり、和風の庭でも洋風の庭でもどちらの庭にも似合う素敵な花です。
今回の記事では、シュウメイギク(秋明菊)の育て方や増やし方、植え付けや花後の管理などについてご紹介します。
年々大きく育って、たくさんの花を咲かせてくれますよ!
かわいい花なのだっぴ―
シュウメイギク(秋明菊)はどんな花でしょう?
秋の風情を感じさせてくれる、優しい雰囲気の花です。花数が多く、まとまって咲く姿は見応えがあります。
原産地は中国で、日本では京都の貴船地方に野生化したものが見られます。
夏の終わりごろに葉の間から茎を長く伸ばして、一本の茎から数輪の花を咲かせてくれます。花の大きさは直径5~7cm程度で、花色は白やピンクがあります。
地中の太い根が長く伸びて、至る所から芽を出して増えていきます。花びらは退化しているので、花びらに見える部分は実は萼片です。
人気のお花で、花壇や鉢植え、切り花などにも広く利用されています。ヨーロッパでも人気があり、たくさんの品種が作出されています。
名前にキク(菊)と付きますが、菊の仲間ではなく、アネモネの仲間ですよ。
花が菊に似ている事から、付いた名前なのだっぴー
シュウメイギク(秋明菊) | |
科名 キンポウゲ科 | |
特性 半常緑性多年草(宿根草) | |
花期 8月中旬~11月 | |
草丈 30~150cm | |
耐寒性 強 耐暑性 普通 |
シュウメイギクの育て方は?
適した場所
日なた~半日陰の場所が適しています。地植えの場合は、真夏に直射日光が当たる場所は避けましょう。(根の部分が、高温や乾燥に弱いです。)
土は、水はけと水持ちが良い土に植え付けましょう。
どちらかというと夏が冷涼な地域の方が生育が良く、株もよく増えます。
夏越し
根の部分が高温や乾燥に弱いです。また強い日差しで、葉が傷んでしまいます。
地植えの場合・・・真夏は株元に直射日光が当たらないように遮光をしたり、株元をバークチップなどで覆ったりするなど、地温の上昇を抑える工夫をすると良いです。
鉢植えの場合・・・強い日差しが当たる場所を避けて、半日陰の場所に移動させましょう。
冬越し
冬には地上部が枯れてきますが、地中の根の部分は寒さに強く、春にはまた芽が出て来ます。
根が乾燥に弱いですので、冬も土の表面が乾いたら忘れずに水やりします。
特に鉢植えで栽培している場合は、水が切れると根が枯れてしまいます。冬も鉢の表面に水やりを行いましょう。
増やし方
種まきと根伏せ、株分けで増やすことが出来ます。
種まき
3~4月が適期です。
①底に穴の空いたトレー等に、種まき用の土を入れ、水で湿らせておきます。
②その上に、シュウメイギクの種をパラパラとばら蒔きします。
綿毛が風で飛ばされやすいのですが、覆土(土で覆う)はしないで育てます。
⓷もう一度、優しく水やりをして、明るい日陰で管理します。
・土を乾燥させないように、こまめに水やりをしましょう。
・花が終わった後に、ふわふわした綿毛の種が出来る品種の場合は、種を取りまき(種をとったらすぐに、パラパラと蒔く)にしても、たくさんの芽が出て来ます。
根伏せ
適期は春(3月)と秋(9~10月)です。
①シュウメイギクを掘り上げて、土を落とします。
②直径0.5~1cmくらいのしっかりした根を選び、5㎝くらいの長さに切り分けます。
⓷肥料分のない清潔な用土(挿し木用の土や赤玉土、パーライトなど)に根を横に寝かせて並べます。
④1cmくらい、覆土(土をかぶせる)します。
⑤たっぷりと水やりします。
*芽が出るまで、乾かさないように管理します。
*秋に根伏せをした場合には、冬に凍らない場所に置き、芽が出たら日当たりの良い場所に移動させます。
*芽が伸びて、細い根が十分に出るまで、そのまま育てましょう。
株分け
適期は、春(3月頃)と秋(9~10月)です。
①株を掘り上げて、土を落とします。
②芽を確認し、一つの株に3~4芽付くように、根株にハサミなどで切り目を入れます。
あまり細かく分け過ぎると、株の再生に時間がかかってしまいます。
3~4芽ずつに分けるのが一般的です。
⓷芽を傷つけないように、手で株を割って分けます。
④それぞれの株を植え付けます。
植え付け
ポット苗を購入して植え付ける場合は、3~4月頃(芽が動き出す前)に植え付けます。
開花株(花が咲いている状態の株)の場合は、秋の9~10月でも植え付けが出来ます。
秋の開花株は、根鉢を崩さないように植え付けるのだっぴ―。
地植えの場合
草丈が高く横にも広がって生長するので、隣の植物との間隔は広めにあけて植え付けましょう。真夏に直射日光が当たる場所は避けましょう。
①地下茎が大きく広がりますので、植える場所は、直径50cm、深さ30cm程度に大きめによく耕しておきます。堆肥や腐葉土などを多めに混ぜ込んで、水はけを良くしておきます。
元肥も施しておきましょう。
②植え穴を掘り、ポットから取り出した苗を置き、高さを調整します。
葉の付け根が土の上に出るように植えると、病気の予防になります。
⓷苗の周りにも土を入れて、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合
根を太く広く張って、株を増やしながら生長しますので、鉢植えの場合はやや大きめの鉢に植え付けましょう。
①植木鉢の下に、ネットに入れた鉢底石を敷きます。
②その上に、鉢の3分の1ぐらいの高さまで土を入れます。
水はけと水持ちの良い土が理想的ですので、赤玉土4 : 鹿沼土3:腐葉土3に配合した土がおすすめです。
⓷ポットから取り出した苗を置いて、高さを調整します。
葉の付け根が土の上に出るように植えると、病気の予防になります。
④指や棒などで土をつつきながら、苗の周りに隙間なく土を入れます。
⑤鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
植え替え
地植えの場合・・・数年間(3~5年程度)は、植えっぱなしでも大丈夫ですが、株が混み合って花付きが少なくなるようなら、春か秋に株分けをして植え替えます。
鉢植の場合・・・根詰まりすると生育が悪くなりますので、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
水やり
地植えの場合・・・根がしっかり張ればほとんど不要ですが、極端に乾燥するようならたっぷりと水やりをします。
鉢植えの場合・・・水切れすると葉が枯れやすいですので、土の表面が乾き始めたら早めに水やりをします。
特に夏の間は、乾燥のしすぎに気を付けて!
早朝か夕方の時間帯にたっぷりと水やりをしましょう。
根が乾燥を嫌がるのだっぴ―。葉も枯れやすくなるのだっぴ―
肥料
植え付けの時に、元肥を施します。
春と秋に、規定量の緩効性肥料を株元から少し離して施しましょう。花が咲いている間は、10日に一度程度、薄めた液肥を与えると花付きが良くなります。
夏の高温期に肥料を与えすぎると、根が傷んで元気がなくなるのだっぴー
真夏は肥料を施さなくても大丈夫だっぴー
病害虫
病気
白絹病・・・水はけが悪い場所や長雨で土が湿った状態か続くとかかりやすいです。水ハエと風通しに気を付けましょう。
うどん粉病・・・湿度が高く、風通しが悪いとかかりやすいです。風通しの良い場所に移し、薬剤を散布します。
害虫
アブラムシ・・・新芽や蕾に発生することがあります。見つけ次第取り除きましょう。薄めた牛乳をスプレーするか、必要に応じて薬剤を散布します。
メイガ・・・花茎の地際(地面の近く)に近い所には、メイガの幼虫が入ることがあります。見つけ次第取り除くか、薬剤を散布します。
害虫によって、茎や葉が食い荒らされてしまうと、その後の生育に大きく影響します。殺虫剤などで早めに駆除しましょう。
品種や環境などによるのかもしれませんが、我が家のシュウメイギクは、今までほとんど被害がなく元気なので、病害虫にあまり気を使わなくても大丈夫なようです。
必要な作業
・花がら(枯れた花)や枯れた葉は、こまめに取り除きましょう。
種を取る場合は、花がらは残しておきます。綿毛のようなふわふわとした種を採種できます。
・冬には地上部が枯れて来ますので、地際(地面の近く)で刈り取っておきます。
・株が混み合って来たら、適宜、間引きや株分けを行いましょう。
まとめ
シュウメイギクは秋に風情を感じられる可憐な花です。一度根付いてしまえば、後は毎年多くの花を咲かせてくれます。わが家でも、かれこれ十年以上、毎年元気に花を咲かせてくれています。乾燥し過ぎないようにだけは気を付けて、後はほとんど手がかからずに年々大きくなっていきます。おすすめの花ですので、ぜひ育ててみて下さいね!
シュウメイギク(秋明菊)の育て方のポイントは、、、
- 日なた~半日陰の場所で
- 乾燥のし過ぎには気を付けて
- 夏の強い日差しに気を付けて
あなたのお庭やベランダに、たくさんのシュウメイギク(秋明菊)の花が咲きます様に。
毎年咲くのが楽しみだなっぴー
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