スッと立ち上がった花茎の先に、かわいいピンク色の穂状の花を咲かせてくれるベロニカ ファーストラブ。
スッキリとした草姿がとても魅力的で、他の草花との相性も良いお花です。
今回の記事では、ベロニカ ファーストラブの育て方や植え付け、増やし方などについてご紹介します。
ベロニカ ファーストラブはどんな花でしょう?
ベロニカには、世界に200~300種類ほどと多くの品種があります。ベロニカ ファーストラブは、ベロニカの中の「ロンギフォリア系」の品種で、ヨーロッパやアジア原産の多年草(宿根草)です。その中でも草丈が低めで、花穂は10㎝までとコンパクトな草姿の園芸品種になります。

スッと伸ばした花茎の先に、小さな花が穂状に集まり、細長く縦に伸びる姿でお花を咲かせてくれます。花穂の長さは、10 cm位までと短めです。優しいピンク色の花は、他の草花との相性が良いですので、花壇に植えても、寄せ植えにしても、とても素敵になります。
花は花穂の下から順に、上に向かって咲き進みます。他のロンギフォリア系のベロニカでは、上部の花が咲く頃には、下部では種がつくられている事がありますが、ファーストラブは花穂が短いですので、下花が枯れることなく最後まで綺麗な姿で鑑賞できます。

株のまとまりが良く、分枝してたくさんの花を咲かせてくれます。花持ちが良く、群生させるととても見ごたえがあります。
丈夫で、耐暑性も耐寒性もありますので、初心者の方でも安心して育てる事が出来ます。

とても丈夫で育てやすく、毎年咲いてくれますよ!

初心者でも育てやすいのだっぴ―!
ベロニカ ファーストラブ |
科名 ゴマノハグサ科 |
特性 耐寒性宿根草 |
花期 6~9月 |
草丈 約30~40cm |
耐寒性 強 耐暑性 強 |
ベロニカ ファーストラブの育て方は?
適した場所
日当たりと風通し、水はけの良い場所が適しています。
土は、肥よくな土を好みます。

水はけが悪いと、枯れてしまう事があるのだっぴー
夏越し
暑さには強いのですが、夏には下葉が枯れて、株の勢いが衰えてきます。
花が一段落したら、切り戻しを行いましょう。地際から、10~20cmくらいの場所で茎を切ります。
冬越し
寒さには強いですので、戸外で冬越しが出来ます。
増やし方
種まきや挿し木、株分けで増やすことができます。
種まき
適期は、春(3~4月)か秋(9~10月)です。
①底に穴の空いたトレーなどに、種まき用の土を入れて、水で湿らせておきます。

イチゴパックや豆腐のパックの底に、穴を開けて利用していますよ。

肥料分の入っていない土が良いのだっぴー
②種がなるべく重ならないように、土の上に種をバラ蒔きにします。
⓷種の上に、軽く土をかぶせて手のひらで軽く押さえます。
④種が流れないように、優しく水やりします。
*発芽するまで、土を乾かさないように管理します。
挿し木
適期は、春(5月頃)です。秋(10月頃)でも大丈夫です。
①ポットに赤玉土か挿し木用の土を入れて、水で湿らせておきます。
①茎を切り、2~3節(節:葉が付いている部分)ずつに切り分けます。
②下の節に付いている葉を取り除きます。
⓷残っている上の節の葉を、半分くらいにカットして、挿し穂を作ります。

葉をカットするのは、蒸散を防ぐためだっぴー
④挿し穂の、葉を取り除いた下の節が土の中に隠れるように、土に挿します。
⑤水やりをして、明るい日陰で管理します。
*発根するまで、土を乾かさないように管理します。
株分け
春(4~5月)が適期です。秋(10月頃)でも大丈夫です。

株分けする前の数日間は、水やりを控えておくのだっぴー
①株を掘り上げるか、又は植木鉢から抜いて、根鉢(根と土が固まった部分)を崩して土を落とします。
②芽を確認したら、それぞれに3~4芽付くようにハサミで根株を切ります。

株分けは、細かく分け過ぎると株が再生するのに時間がかかってしまいます。
3~4芽ずつに分けるのが一般的です。
⓷芽を折らないように気を付けながら、手で株を分割します。
④それぞれの株を植え付けます。
植え付け
適期は、春(3~4月)と秋(9月下旬~11月中旬)です。
地植えの場合
植え付ける場所の土に、堆肥や腐葉土を混ぜてよく耕しておきます。
元肥の緩効性肥料も混ぜておきましょう。
①土の表面を平らにして、植え穴を掘ります。
②ポットから取り出した苗の、根鉢を軽く崩して植え穴に入れ、高さを調整します。

枯れた下葉などは、取り除いてから植え付けましょう。
⓷周りにも土を入れて、土の表面を手のひらで軽く押さえます。
④たっぷりと水やりします。
*地植えにする場合は、株と株の間を30cm位あけるようにしましょう。
鉢植えの場合
①植木鉢の底に、ネットに入れた鉢底石を敷きます。
②鉢底石の上に、鉢の高さの3分の1位まで土を入れます。土は市販の草花用培養土か、赤玉土7:腐葉土3に少量の軽石小粒を配合した土でも大丈夫です。元肥の緩効性肥料を混ぜておきましょう。
⓷ポットから取り出した苗の、根鉢を軽く崩して土に置き、高さを調整します。

鉢の縁から2cmくらい下に、土の表面が来るように、ウォータースペースを空けておくのだっぴ―。
④指や棒でつつきながら、隙間の出来ないように周りにも土を入れます。土が入ったら、土の表面を手のひらで軽く押さえておきましょう。
⑤鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。
植え替え
年々株が大きくなりますので、2~3年に一度くらい、株分けを兼ねて植え替えましょう。
株が混み合ってきて勢いがなくなくなってきたら、植え替えのサインです。

何年か植え替えずに同じ鉢で育てていたら、根がぎちぎちに回っていて、鉢から抜くのに苦労しました(泣)

鉢植えの場合は、鉢底から根が出てきたら植え替えるのだっぴ―!
水やり
地植えの場合・・・根が張るまでは、水が切れないように気を付けます。根が張った後は、ほとんど不要です。降雨に任せましょう。真夏などに乾燥が続く場合は、土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
鉢植えの場合・・・土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりします。
肥料
植え付けの時に、元肥の緩効性肥料を施します。
生育期は2週間に一度程度、薄めた液肥を株元に集中して与えます。
秋になると、株元に翌年の芽が出て来ますので、株の周りに緩効性肥料を施します。
早春にも、少量の緩効性肥料を施します。
病害虫
うどんこ病
茎や葉に、白い粉の様な菌が広がる病気です。見つけたら、初期段階であれば、患部を取り除いて、薄めた酢をスプレーして広げないようにします。ひどい場合は、薬剤を散布します。
アブラムシ
春先に発生しやすいです。見つけたら手で取り除くか、薄めた牛乳をスプレーします。ひどい場合は、薬剤を撒きます。
必要な作業
花がら摘み
種を作ると株が弱ってしまいますので、枯れた花は早めに花穂の下で切り取りましょう。
*種を採る場合は花がらは残しておき、茶色く枯れてきたら摘み取って、翌年の種蒔きの時期まで冷暗所で保管しておきます。
切り戻し
花が一段落したら(真夏ごろ)、地面から10~20cmくらいの場所で茎を切り戻しておきましょう。病気の予防にもなります。
また、早春に株元に新芽が出てくると茎が枯れてきますので、刈り取っておきます。
まとめ
ベロニカ ファーストラブは、スッキリと縦に伸びて咲く姿が素敵なお花です。優しいピンク色の花は、他の草花との相性が良く、花壇を素敵に彩ってくれます。また、たくさん花を咲かせてくれる上に、とても育てやすくて、ほとんど手間がかかりませんので初心者の方でも安心して育てられます。私は、ベロニカが好きなので、いくつかの品種を育てていますが、ファーストラブは毎年元気に咲いてくれる上に、大株に育ちますのでおすすめです。ぜひ育ててみて下さいね!
ベロニカ ファーストラブの育て方のポイントは・・・
- 日当たりと風通しの良い場所で
- 夏には切り戻しをして
- 花がらは、こまめに(花穂ごと)切り取って

あなたのお庭やベランダに、素敵なベロニカ ファーストラブの花が咲きます様に。


縦に可愛く伸びたお花が、たくさん咲くのが楽しみだっぴ―


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